バンコク週報
1976年10月創刊のタイで発行する日本語新聞。在タイビジネスマンに向けてタイの政治・経済・社会ニュースから人物紹介まで多彩なコンテンツを提供している。
◆長寿命・省電力のLED
メガバンク・みずほ銀行と、日本トップクラスの通信総合商社・日本電通(福岡市博多区)が、共同出資したフェニックス(タイランド)。イノベーション創造企業として、2013年3月29日からバンコクを拠点に販売網を拡大している。
取り扱う商品はすべて日本製の「LEDファクトリーライト」「LEDモールライト」「LED蛍光灯」。世界で初めて青色発光ダイオードを発明した日亜化学工業(徳島県)の最高品質セラミックパッケージLEDを使用し、「サクラ」ブランドで販売している。
橋本誠社長によると、ファクトリーライトはその名の通り、主に工場で設置されるほか、物流倉庫やスポーツ施設など天井の高さが13㍍以上の場所でその威力を発揮。モールライトは建築・看板照明や外灯など高さ6~8㍍ほどの場所に適しているという。蛍光灯は「目に優しく、疲れにくい。食品がおいしそうにみえる」(橋本社長)ほか、事務所や小規模店舗で使用され、タイのような高温・高湿環境にも対応する優れものだ。
同社商品の特長は長寿命(5万時間)と耐久性(熱・光・腐食)など。消費電力は従来の水銀灯の約4分の1だ。有害物質を使用しておらず、環境に優しい設計で、瞬時に点灯するので製造現場で喜ばれるという。
また、通常のLEDチップは土台が樹脂でできていて熱に弱く、約50~60度で劣化する。橋本社長は、「セラミックLED使用で、コスト高になるが、圧倒的に耐久性に優れる。例えば、製鉄工場。100度を超える溶鉱炉の上など、高温多湿な工場で強みを発揮する」と胸を張る。
◆トータルで提案
フェニックス(タイランド)は、物販だけではなく、照明と省エネのコンサルティングも行っている。橋本社長は、「LED導入で顧客にどのようなメリットをもたらすかを、トータルで提案させていただく」。電気代の削減ほか、オフィス内の雰囲気、工場の生産性を高めると、日系企業の工場など高天井の施設を対象に現在、提案営業を強化。初期投資が割高だが、日本の工場では3~4年で回収できることが数値で示されているという。
ホテルなどの廊下・エレベーターなど共用部分での用途もある。野中敏宏マネージングディレクターは、「点灯時間の長いコンビニエンスストアなども、照明器具をかえると効果が高い」と提案する。
◆タイから新たな挑戦、新たな世界を照らす光を
日本電通の海外進出はタイが初めて。インドネシアとフィリピンも検討したが、福岡県のアジアビジネスセンターが「タイ進出を県が後押ししており、日本人の住環境のよいタイを一押ししてくれた」。橋本社長は、LED事業を日本で始めた5年前と現在のタイの状況が似ており、「省電力などを重視する同社の商品は、環境意識が高まるタイで受け入れられる」と期待する。
将来は商品ラインアップをさらに充実させるほか、タイを玄関口とし、ミャンマーやベトナムなど近隣国の市場開拓を図る考えだ。日照時間が長く、効率のよい角度で光が入る東南アジア諸国では、太陽光パネルが特に伸びると予測する。
オフィスで必要とされるものを、日本で他社より早く手掛けてきた日本電通。「新しい世界を照らす光を~」をコンセプトに、射角度を実現し、LED蛍光灯特有の片方区間の影を改善します」(橋本社長)
Phenix(Thailand) Co., Ltd.
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Thailand
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