п»ї 12 | 9月 | 2014 | ニュース屋台村

Archive for: 9月 12th, 2014

記者を失望させる「政治決着」 記事取り消しの朝日新聞
『山田厚史の地球は丸くない』第29回

9月 12日 2014年 経済

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山田厚史(やまだ・あつし)

ジャーナリスト。元朝日新聞編集委員。「ニュース屋台村」編集主幹。

退職したとはいえ、自分の会社が追及される記者会見に臨むのはなんともつらい。昨日(9月11日)、いわゆる「吉田調書」が政府から公開されたのを受け、朝日新聞社の木村伊量(きむら・ただかず)社長が会見し、吉田調書を報じた5月20日付の記事を取り消した。

「命令違反で撤退」という表現が、所長の命令を知りながら現場の作業員が逃げ出したかのような印象を与える「間違った表現」として、東電社員と読者に謝罪したのだ。
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朝日新聞のリスクコミュニケーション不全
『ジャーナリスティックなやさしい未来』第25回

9月 12日 2014年 社会

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引地達也(ひきち・たつや)

仙台市出身。毎日新聞記者、ドイツ留学後、共同通信社記者、外信部、ソウル特派員など。退社後、経営コンサルタント、外務省の公益法人理事兼事務局長などを経て、株式会社LVP(東京)、トリトングローブ株式会社(仙台)設立。一般社団法人日本コミュニケーション協会事務局長。東日本大震災直後から被災者と支援者を結ぶ活動「小さな避難所と集落をまわるボランティア」を展開。企業や人を活性化するプログラム「心技体アカデミー」主宰として、人や企業の生きがい、働きがいを提供している。

◆メディア不信の根本

朝日新聞の従軍慰安婦に関する検証記事掲載以来、その波紋は広がるばかりである。慰安婦問題への検証は、私自身が毎日新聞と共同通信の記者時代に担当していたテーマであり、一人のジャーナリストとして興味深く見ていたが、それが朝日新聞をテーマにした各週刊誌の広告拒否やジャーナリスト池上彰氏の記事掲載拒否と連載打ち切り問題などは、メディア世界全体の問題として興味深い。

そして、各週刊誌などが攻撃する朝日新聞社社長への謝罪要求と、その対応は、企業コンサルタントとしての私にとっては、企業のリスクコミュニケーションの観点から格好のケーススタディーとなる題材となる。同時に、メディア不信と経営不振は、この社会とのコミュニケーション不全が根本であることも浮き彫りにしている。
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どの時代にもある「正義」の危うさ
『記者Mの外交ななめ読み』第10回

9月 12日 2014年 国際

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記者M

新聞社勤務。南米と東南アジアに駐在歴13年余。年間150冊を目標に「精選読書」を実行中。座右の銘は「壮志凌雲」。目下の趣味は食べ歩きウオーキング。

この夏は、「その人」のことが気になって第2次世界大戦に関する本を読んだり、調べたりした。その人は僕にとっていわば祖父に当たるが、血のつながりはない。どちらかと言えば妻方の祖父に当たるが、妻との血縁もない。

ラオスで生まれ育ち、難民として来日した妻と結婚する際、妻の両親や弟妹はまだタイ領内の難民キャンプで生活していて、式に参列することがかなわなかった。このため、彼女が来日当初から世話になっていたある日本人夫妻に式の当日、ぶしつけにも親代わりになってくれるよう頼み込み、妻からの感謝の花束を受け取ってもらった。「その人」とは、式の当日に妻の父親役を務めてくれた男性の実父のことである。
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カジノ、抜け落ちる議論(その1)
『アセアン複眼』第3回

9月 12日 2014年 国際

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佐藤剛己(さとう・つよき)

企業買収や提携時の相手先デューデリジェンス、深掘りのビジネス情報、政治リスク分析などを提供するHummingbird Advisories 代表。シンガポールと東京を拠点にアセアン、オセアニアと日本をカバーする。グローバルの同業者50か国400社・個人が会員の米国Intellenet日本代表。新聞記者として9年、米調査系コンサルティング会社で11年働いた後、起業。

日本の政治家の元秘書と、昨今話題のIR(カジノ)法案の話になった。彼は突然、檄(げき)を飛ばし始めた。

「野心的政治家は莫大(ばくだい)なキックバックをもくろんで、なし崩し的にカジノ導入への段取りを進める作戦だろうが、彼らとて、オリンピック準備の国土強じん化をめざし(ハードインフラ建設にガンガン金をかけようとし)、権力は持つけど将来に責任を持たない高齢の政治家と同じだ。彼らには、有権者にとんでもない負の遺産を残す前に、本気で退場を願った方がいい。もう限界期だ」
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