助川成也(すけがわ・せいや)
中央大学経済研究所客員研究員。専門は ASEAN経済統合、自由貿易協定(FTA)。2013年10月までタイ駐在。同年12月に『ASEAN経済共同体と日本』(文眞堂)を出版した。
ASEAN(東南アジア諸国連合)は2015年末までにASEAN経済共同体(AEC)の構築を目指す。この「経済共同体」という言葉は、欧州経済共同体(EEC)を連想させ、東南アジア10カ国が「2015年には欧州のような統合市場になり、ヒト、モノ、カネが域内で自由に行き来出来るようになる」とのイメージを与える。2015年、ASEANは変わるのか。
◆外国投資からの求心力維持に奔走
ASEAN経済共同体の原点は、今から17年前の1997年にさかのぼる。80年代半ば以降、ASEANは外国投資受け入れとこれら企業の輸出をエンジンに、経済成長及び工業化を図ってきた。
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