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Archive for: 3月, 2016

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先送り発想は衰退の始まり
『経営コンサルタントの視点』第20回

3月 11日 2016年 経済

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中野靖識(なかの・やすし)

株式会社船井総合研究所上席コンサルタント。メーカーから小売業まで幅広いコンサルティングフィールドを持つ。一般消費者向けの商材を扱う企業の現場レベルでの具体的な販売手法の提案を得意とする。

ここ最近、日本国内では為替、株価の話題が多くなっていますが、日銀のマイナス金利政策の影響で、普通預金や定期預金、住宅ローンの金利を引き下げる動きが出ている一方、円相場と株価は大きく乱高下。日本国債も資産リスクが拡大し、差し引きしてみると、実質的な国内経済活動そのものにはいまだに良い影響が出せるほどではないようです。

経済関連のニュースの傍らで、「保育園落ちた」という匿名投稿が大きな話題になっていますが、子供を持ちにくい状況が改善されないと、将来の国力に影響する深刻な問題です。
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アジアでのM&Aリスクと留意すべき点
『国際派会計士の独り言』第2回

3月 11日 2016年 経済

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国際派会計士X

オーストラリア及び香港で大手国際会計事務所のパートナーを30年近く務めたあと2014年に引退し、今はタイ及び日本を中心に生活。オーストラリア勅許会計士。

最近、日本企業の直接海外投資、特にアジアや欧米の企業の合併・買収(M&A)による投資が急増しています。製造業だけでなく、例えば成熟した国内市場から新たな市場を獲得・拡大したい東京海上日動や明治安田生命などの幾つかの保険会社による欧米保険会社買収、サントリーに代表される酒類を含む飲料食品会社による海外大手買収、日本郵便によるオーストラリア運輸業大手買収など大型化するとともに、M&Aを手がける業界も内需型企業を中心に多岐にわたっています。日本での業績回復による余裕資金を一つの背景として、超円高時期に行われた海外M&Aの流れは、円安に転じてからも続いていると言えます。

◆リスクは買収後もある

海外M&Aは、グリーンフィールド投資(法人を新しく設立し、設備や従業員の確保、チャネルの構築や顧客の確保を一から行う投資)に比べて新規市場での事業拡大までの時間と手間を節約できるほか、事業ポートフォリオの見直しなどがしばしば利点や目的と言われています。
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中国の崩壊はいつ来るのか?
『バンカーの目のつけどころ 気のつけどころ』第64回

3月 04日 2016年 経済

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小澤 仁(おざわ・ひとし)

バンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住18年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。

最初に断っておくが、私は中国の専門家ではない。中国語が理解できるわけでなければ中国人の友人がいるわけでもない。しかし、日本やタイの経済・社会を話す時に中国のことを無視して話すことができないほど、中国の存在感は急速に増してきている。

一方で、江沢民以降、中国国内の不満を抑えるために始まった反日キャンペーンや隣国ゆえに発生する軍事外交上の軋轢(あつれき)から、日本人の中にも強烈な嫌中感情が芽生えた。更には中国の公式発表の経済データの信頼度の低さから、本当の中国の姿が分からなくなってきている。
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「福祉」と「経済」の流れる時間の違いを考える
『ジャーナリスティックなやさしい未来』第70回

3月 04日 2016年 社会

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引地達也(ひきち・たつや)

コミュニケーション基礎研究会代表。就労移行支援事業所シャローム所沢施設長。ケアメディア推進プロジェクト代表。毎日新聞記者、ドイツ留学後、共同通信社記者、外信部、ソウル特派員など。退社後、経営コンサルタント、外務省の公益法人理事兼事務局長など。東日本大震災直後から「小さな避難所と集落をまわるボランティア」を展開。

◆「悪い」のではなく

2月25日に東京都の独立行政法人主催で開催された障がい者の就労支援に関するセミナーでのこと。就労支援の支援者や受け入れ側の事業者との意見交換で、受け入れ側となる某中堅生命保険会社の人事担当者による発言の端々が気になった。

「(精神障がい者の)欠席率が高く定着率が悪い」「作業効率が悪く、能率上げる対応が必要」「コミュニケーションの問題が多い」など。障がい者雇用をする企業の率直な言葉なのだが、これをどう捉えるかで、その人の障がい者に対する視線が決まってくるような気がする。
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成長がすべてではない
『時事英語―ご存知でしたか?世界ではこんなことが話題』第19回

3月 04日 2016年 文化

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SurroundedByDike(サラウンディッド・バイ・ダイク)

勤務、研修を含め米英滞在17年におよぶ帰国子女ならぬ帰国団塊ど真ん中。銀行定年退職後、外資系法務、広報を経て現在証券会社で英文広報、社員の英語研修を手伝う。休日はせめて足腰だけはと、ジム通いと丹沢、奥多摩の低山登山を心掛ける。

わが国の経済が昔日の勢いをなくしてから久しい。今回は偶然目にした米誌フォーリン・アフェアーズの日本経済へのコメントを紹介したい。同誌3月/4月号電子版に掲載された、ザッカリー・カラベル(Zachary Karabell)氏の「不景気に馴染むこと 成長がすべてではない―日本に聞いてみるといい」と題された一文である。

一言でいえば、デフレはモノの価格を引き下げるので暮らし向きには悪くないはず、というのが要旨であり、経済の停滞、格差拡大、巨額な国家債務などの事実がありながら、日本の社会は何も影響を受けず実に平穏ではないか、というものだ。
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KPK改正法案は審議先送りに
『東南アジアの座標軸』第18回

3月 04日 2016年 国際

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宮本昭洋(みやもと・あきひろ)

りそな総合研究所顧問。インドネシアのコンサルティングファームの顧問も務め、ジャカルタと日本を行き来。1978年りそな銀行(旧大和銀)入行。87年から4年半、シンガポールに勤務。東南アジア全域の営業を担当。2004年から14年まで、りそなプルダニア銀行(本店ジャカルタ)の社長を務める。

インドネシア国会で今年度、優先的に審議する法案の中に大統領直属の汚職撲滅委員会(KPK)に関する改正法案があります。改正法の原案はKPKの超法規的な捜査権限を削ぎ、組織を弱体化させるものとして内外で厳しい批判を浴びつつも、与党間では法案内容の最終の詰めに向け協議を続けて来ました。

何としても改正案を押し通したいのが与党第一党でジョコ・ウィドド大統領の支持母体の闘争民主党と、最近与党連合入りを表明したゴルカル党です。これに対して改正案に反対したのは、野党連合グリンドラ党や福祉正義党(PKS)でした。
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ラホール訪問のすすめ
『夜明け前のパキスタンから』第11回

3月 04日 2016年 国際

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北見 創(きたみ・そう)

日本貿易振興機構(ジェトロ)カラチ事務所に勤務。ジェトロに入構後、海外調査部アジア大洋州課、大阪本部ビジネス情報サービス課を経て、2015年1月からパキスタン駐在。

カラチでの商談がうまくいかなくても、ラホールに行ったら良い取引先が見つかったということがある。ラホールを中核とするパンジャブ州は、パキスタン経済の5~6割を占める。市場規模も大きく、有力な地場企業も多いので、一度は訪問しておきたい都市である。

◆ラホールの方が商談がまとまる!?

先日、とある工具メーカーの担当者Aさんと、パキスタンでの販売業者を探した時のこと。カラチで地場企業14社を訪問したものの、思うようなパートナー候補が見つからなかった。「日本メーカーは品質は良いが高すぎるので、扱えない」という、毎度のコメントを何回も受けた。今回の出張は失敗だったかと、Aさんは肩を落とした。
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