北見 創(きたみ・そう)
日本貿易振興機構(ジェトロ)カラチ事務所に勤務。ジェトロに入構後、海外調査部アジア大洋州課、大阪本部ビジネス情報サービス課を経て、2015年1月からパキスタン駐在。
不動産開発が盛んだ。有力財閥は豊富な資金を用い、大型複合施設の建設を進めている。今後数年で国内最大規模となる高層ビル、商業施設が続々とオープンする。住宅市場では、42年ぶりの低金利で個人の不動産投資が過熱している。住宅価格が5年間で4倍になった地区も。日本製の建設機械、建設資材、昇降機、空調など、様々なチャンスがありそうだ。
◆パキスタンで最も高いビルが建設中
山崎豊子の小説『沈まぬ太陽』で、主人公の恩地元が夕日を眺めたクリフトン・ビーチから住宅街へと戻る途中、巨大なビルが建設されているのが見える。「ベヘリア・アイコン・タワー」は2010年から着工され、高さは286m(横浜ランドマークタワーと同程度)。17年に完成すれば、パキスタンで最も高いビルとなる。下層では大型のショッピングモールがオープンする。その他の階層はオフィス、サービスアパートメントとして利用され、多目的な複合施設となる。
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