п»ї 2016 | ニュース屋台村

Archive for: 2016

1 9 10 11 12 13 17

連休外遊 首相より外相に注目
『山田厚史の地球は丸くない』第68回

5月 06日 2016年 経済

LINEで送る
Pocket

山田厚史(やまだ・あつし)

ジャーナリスト。元朝日新聞編集委員。「ニュース屋台村」編集主幹。

イタリア・フィレンツェで安倍首相は、伊勢志摩サミットに向けた「新三本の矢」を披瀝(ひれき)した。金融・財政・構造改革で世界経済を活性化、といううたい文句がG7首脳声明に盛り込まれる。同行記者を相手にした内輪の記者懇談で、明らかにしたというが、記者の反応は「また三本の矢かよ」。白けた雰囲気だった、という。

◆使い回され過ぎた「三本の矢」

「マス対」と呼ばれるメディア対策に熱心な安倍政権は、政策に中身がなくても包装紙は立派だ。しかし「三本の矢」は使い回され過ぎである。政権登場とともにぶち上げたアベノミクスの解説が、「異次元の金融緩和、機動的な財政出動、経済活性化のための成長戦略」という三本の矢だった。3年前のことである。円安・株高で活況到来か、とはやされたものの期待倒れな結果となり、モデルチェンジされた「新三本の矢」は、①希望を生み出す強い経済(GDP600億円)②夢を紡ぐ子育て支援(希望出生率1・8)③安心につながる社会保障(介護離職ゼロ)――だった。

実現の手立ては不明。絵に描いたモチは「矢ではなく的だ」と揶揄(やゆ)され、このあたりからアベノミクスは迷走が始まった。
記事全文>>

コメント

テレビメディアが人の心に寄り添えているか、という疑問
『ジャーナリスティックなやさしい未来』第77回

5月 06日 2016年 社会

LINEで送る
Pocket

引地達也(ひきち・たつや)

コミュニケーション基礎研究会代表。就労移行支援事業所シャローム所沢施設長。ケアメディア推進プロジェクト代表。毎日新聞記者、ドイツ留学後、共同通信社記者、外信部、ソウル特派員など。退社後、経営コンサルタント、外務省の公益法人理事兼事務局長など。東日本大震災直後から「小さな避難所と集落をまわるボランティア」を展開。

◆癒やされたメディアは何?

「癒やされたメディアは何ですか?」。私が施設長を務める精神疾患者向けの就労移行支援事業所シャローム所沢での講座で、利用者にそんな質問を投げかけてみると、返ってきた答えは、音楽と映画が大半であった。例えば米国映画「グッド・ウィル・ハンティング」だったり、痛快なミュージカルコメディーの米国映画「ブルースブラザーズ」。音楽ならば中島みゆきの「時代」など。

その作品化した「メディア」の数々は、決してテレビ番組ではなく、作り手が精魂こめて練り上げた熟成されたものばかりであった。精神疾患者が癒やされるのは、簡単な作り込みで済ませてしまうメディアではない。何かを訴え、強い感情を伝えようという意思が積み上げられた作品こそが、人の心を揺さぶる、という視点は間違っていないように思う。
記事全文>>

コメント

香港の動揺
『国際派会計士の独り言』第5回

5月 06日 2016年 経済

LINEで送る
Pocket

国際派会計士X

オーストラリア及び香港で大手国際会計事務所のパートナーを30年近く務めたあと2014年に引退し、今はタイ及び日本を中心に生活。オーストラリア勅許会計士。

2年半前まで長らく住んだ香港を最近訪問し、昔の同僚や友人たちと会うとともに世界一美味といわれる中華料理を満喫してきました。食事によく行ったり買い物に出たりしていた銅鑼湾(コーズウェイベイ)は以前の通り若者たちであふれ、喧騒(けんそう)の中で忙しげに思い思いに街を行き交っていました。

香港島や九龍の目抜き通りを数カ月占拠し、香港政府に対し行政長官の選挙制度改革について抗議行動を行っていた若者たちのいわゆる雨傘運動(umbrella movement)の収束から1年余り、すでに何もなかったように香港は一見以前のままのようでした。
記事全文>>

コメント

大型複合施設の開発ラッシュ、住宅価格も高騰
『夜明け前のパキスタンから』第13回

5月 06日 2016年 国際

LINEで送る
Pocket

北見 創(きたみ・そう)

日本貿易振興機構(ジェトロ)カラチ事務所に勤務。ジェトロに入構後、海外調査部アジア大洋州課、大阪本部ビジネス情報サービス課を経て、2015年1月からパキスタン駐在。

不動産開発が盛んだ。有力財閥は豊富な資金を用い、大型複合施設の建設を進めている。今後数年で国内最大規模となる高層ビル、商業施設が続々とオープンする。住宅市場では、42年ぶりの低金利で個人の不動産投資が過熱している。住宅価格が5年間で4倍になった地区も。日本製の建設機械、建設資材、昇降機、空調など、様々なチャンスがありそうだ。

◆パキスタンで最も高いビルが建設中

山崎豊子の小説『沈まぬ太陽』で、主人公の恩地元が夕日を眺めたクリフトン・ビーチから住宅街へと戻る途中、巨大なビルが建設されているのが見える。「ベヘリア・アイコン・タワー」は2010年から着工され、高さは286m(横浜ランドマークタワーと同程度)。17年に完成すれば、パキスタンで最も高いビルとなる。下層では大型のショッピングモールがオープンする。その他の階層はオフィス、サービスアパートメントとして利用され、多目的な複合施設となる。
記事全文>>

コメント

タイ南部ソンクラーの結婚式
『バンカーの目のつけどころ 気のつけどころ』第68回

4月 29日 2016年 経済

LINEで送る
Pocket

小澤 仁(おざわ・ひとし)

バンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住18年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏

タイで18年も生活をしていると、各種セミナーの講演依頼が舞い込んでくる。「タイの企業進出」「タイの政治と経済」などとともに講演依頼のテーマが多いのが「タイの歴史と文化」である。私はこの講演の中でタイの歴史・文化・風土を説明しながら、これらに育まれたタイ人の性格について説明をする。最後にタイ人と付き合う上で大事な要素として「タイ人と同じ目線に立ち、保護者の側に立つ」ことをすすめている(ニュース屋台村2013年9月6日拙稿「赴任した国を好きになる努力をする」をご参照ください)。

具体的な実践例としては、個人のポケットマネーでタイ人を食事に連れていくこととタイ人の結婚式・葬式には必ず出席することが重要である。ということでこのほど、私が働くバンコック銀行日系企業部の元課長で現在、ハジャイ法人部の副支店長として働くナタワット君の結婚式に出席してきた。
記事全文>>

コメント

価格なき財産(後編)
『知的財産:この財産価値不明な代物』第5回

4月 29日 2016年 経済

LINEで送る
Pocket

森下賢樹(もりした・さかき)

プライムワークス国際特許事務所代表弁理士。パナソニック勤務の後、シンクタンクで情報科学の世界的な学者の発明を産業化。弁理士業の傍ら、100%植物由来の樹脂ベンチャー、ラストメッセージ配信のITベンチャーなどを並行して推進。「地球と人にやさしさを」が仕事のテーマ。

前回は「価格が決まらない特許は流通するはずがない」と言いました。それでは言いっ放しですので、私案も交え、解決策を考えてみます。

◆過去の評価手法

特許の評価(価格付け)には、過去いろいろな取り組みがなされてきました。特許出願等、特許成立までにかかった費用をもって価格とするコストアプローチ、実際の取引事例から価格を想定するマーケットアプローチ、事業のキャッシュフローから有形資産等を引いて算出するインカムアプローチなどです(本当はもう少し複雑ですが)。
記事全文>>

コメント

新ニュースキャスターの覚悟が気になる
『ジャーナリスティックなやさしい未来』第76回

4月 29日 2016年 社会

LINEで送る
Pocket

引地達也(ひきち・たつや)

コミュニケーション基礎研究会代表。就労移行支援事業所シャローム所沢施設長。ケアメディア推進プロジェクト代表。毎日新聞記者、ドイツ留学後、共同通信社記者、外信部、ソウル特派員など。退社後、経営コンサルタント、外務省の公益法人理事兼事務局長など。東日本大震災直後から「小さな避難所と集落をまわるボランティア」を展開。

◆主権から乖離

ケアメディアの概念化を目指す私にとって、社会の変化によって変化する「ケア」の一般的な認識とともに、「メディア」の語り口が気になる。語り口の代表とも言える各テレビ局の看板ニュースキャスター降板に伴う新しい顔ぶれとその言質を眺めながら、何か物足りなさを感じている。

放送法に関わる高市早苗総務相の発言等、政治とメディアのあり方をめぐる問題は、権力の行使側と監視側との緊張関係の中で常に議論が必要なはずなのに、各局の問題意識も各キャスターの意気込みも画面からは伝わってこない。なぜだろう、と考えると、「国会前のデモ現場」も、テレビ局内の自分が座る席も、同じく民主主義の現場だという認識が希薄だからではないかと気づく。あまりにもメディアが民主主義の主権から離れてしまっているからと思えてならない。
記事全文>>

コメント

モンゴルにも及ばず 報道の自由 日本はアジア5位
『山田厚史の地球は丸くない』第67回

4月 22日 2016年 経済

LINEで送る
Pocket

山田厚史(やまだ・あつし)

ジャーナリスト。元朝日新聞編集委員。「ニュース屋台村」編集主幹。

国境なき記者団が毎年発表する「報道の自由度ランキング」で、2016年の日本は順位を11位落として72位に後退した。秘密保護法の施行、政権に批判的な放送に電波停止をちらつかせけん制する政府、自主規制ムードが広がる報道現場。狭まる日本の報道の自由に、海外から警鐘が発せられた。

◆安倍政権の登場で際立つ急落ぶり

報道の自由度が一番高いのは、今年もフィンランドだった。7年連続で首位。オランダ、ノルウェー、デンマークとベスト10の常連が続く。ニュージーランド、コスタリカ、スイス、スウェーデン、アイルランド、ジャマイカまでがトップ10だ。
記事全文>>

One response so far

巧妙化するネット詐欺
『実録!トラブルシューティング』第29回

4月 22日 2016年 経済

LINEで送る
Pocket

東洋ビジネスサービス

1977年よりタイを拠点として、日本の政府機関の後方支援に携わる。現在は民間企業への支援も展開、日本とタイの懸け橋として両国の発展に貢献することを使命としている。

今回は「なりすまし詐欺」に関するトラブルについて紹介します。前回(第28回)紹介した横領は社内の従業員による会社への損害ですが、メールでのやり取りやウェブ上での手続きが多くなっている昨今、社外からの詐欺の方法も多様化しています。

◆メールによる送金依頼には細心の注意を

某社のケースは、副社長から支払い処理担当者への送金依頼メールがトラブルの発端でした。
記事全文>>

コメント

価格なき財産(前編)
『知的財産:この財産価値不明な代物』第4回

4月 22日 2016年 経済

LINEで送る
Pocket

森下賢樹(もりした・さかき)

プライムワークス国際特許事務所代表弁理士。パナソニック勤務の後、シンクタンクで情報科学の世界的な学者の発明を産業化。弁理士業の傍ら、100%植物由来の樹脂ベンチャー、ラストメッセージ配信のITベンチャーなどを並行して推進。「地球と人にやさしさを」が仕事のテーマ。

第2回の「タイタニック・ジャパン」では、日本企業が国内で大量の特許を作り込んでいる間、日本の国力が漸落した話をしました。しかも、その大量の特許の利用率(利用件数/所有件数)は52%にとどまっています(2015年6月、特許庁「特許行政年次報告書2015年版」による)。つまり半分は休眠特許です。知財関係者の中には、本当は7割が休眠だという人もいます。実は私もそう思います。この状況下、知財立国日本の復興策は何でしょうか。

◆理想論

天下り式に言ってしまうと、有望な技術を探す企業に休眠特許を利用させ、技術の移転を図る。そして各社が得意とする技術をより先鋭化し、それらの組み合わせから革新的な製品群を創り出す。特許を核としたオープンイノベーションということです。ただし、ここまでなら経済産業省も言っていますよ。これを推進する私案は後述します。
記事全文>>

コメント

1 9 10 11 12 13 17