山本謙三(やまもと・けんぞう)

生産年齢人口(15~64歳)の減少は、経済活動を供給面から制約する。今後就労人口が減っていけば、プラス成長の維持も容易でなくなる。人口が減少する社会では、やむをえない。
「実質経済成長率」のプラス、マイナスよりも、今後は国民の豊かさを表す「国民1人当たりの実質経済成長率」を維持することの方が重要になる。「1人当たり」ならば、分子と分母が同時に減るので、一見すると問題ないようにみえる。
しかし、そうではない。生産年齢人口が、総人口を上回るスピードで減少する。少ない人口で生み出すパイを、多くの人口で分かち合わねばならない。1人の取り分が減る。「国民1人当たりの実質経済成長率」も低下する可能性が高い。
記事全文>>