引地達也(ひきち・たつや)
特別支援が必要な方の学びの場、みんなの大学校学長、博士(新聞学)。精神科系ポータルサイト「サイキュレ」編集委員。一般財団法人発達支援研究所客員研究員、法定外見晴台学園大学客員教授。◆解けない難題
支援が必要な人に対する活動をしていると宗教的な信念で行動する人と出会い、共に行動することがある。自然災害や障がい者支援、子供のサポートや高齢者との活動でも、「隣人」に向けて自分のある力を発揮するのは、人が元来から持つケアの感覚を行為化したもので、そこに信条や理念が加わると、行動がスムーズになるようだ。
キリスト教の信徒とともに活動を共にした経験からは、さすがに「愛」を説く宗教との支援は相性がよい。その中にあって、私が解けない難題の一つが旧約聖書のヨブ記の記述である。
「理不尽にも」神に試され次々と苦難に陥れられるヨブを「神の御業(みわざ)」なのだと納得することはなかなか難しい。これは「障がい」がある状態の方々や災難に見舞われた方々に「神からの試練」などと言えないことにつながっている。
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