п»ї 09 | 12月 | 2021 | ニュース屋台村

Archive for: 12月 9th, 2021

医療モデル偏重と障がい者支援の地域格差是正を東京から
『ジャーナリスティックなやさしい未来』第220回

12月 09日 2021年 社会

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引地達也(ひきち・たつや)

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◆優先される判断

 障がい者が社会で生きやすくするために、日本社会は「医療モデル」から「社会モデル」に移行するべきだとの議論は数十年続いている。障がいによる生きにくさを医療による治療だけに頼るのではなく、その障がいを社会が規定していることを自覚し、社会に住まうソーシャルワーカーはじめ市民が「障がい」をなくすという考えである。

しかしコロナ下にあって、医療偏重の社会構造は助長されそうな雰囲気もある。それは医療の権限が大きいからで、障がい者支援で言えば、支援の認定が医師の判断が優先される構図があるから。最近の共同通信の調査では、20歳未満の障がい児がいる保護者に支給される「特別児童扶養手当」をめぐり、医師の判断が優先され地域で基準が違うことから地域格差も生まれていることが分かった。

障がい者支援を都道府県や複数の自治体で実践している立場の私にとっては、その自治体によってのバラバラがもはや常識とはなっているが、それで不利益を被る当事者に「仕方ないね」と泣き寝入りするのは、終わりにしたいと思う。

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