山本謙三(やまもと・けんぞう)
オフィス金融経済イニシアティブ代表。前NTTデータ経営研究所取締役会長、元日本銀行理事。日本銀行では、金融政策、金融市場などを担当したのち、2008年から4年間、金融システム、決済の担当理事として、リーマン・ショック、欧州債務危機、東日本大震災への対応に当たる。
日本銀行の黒田東彦総裁が1月の会見で、異次元緩和に対する自己評価を述べている。「実際にあり得た他の金融政策に比べ、経済の回復を助け、デフレからの脱却を助け、企業収益を改善し、雇用も大幅に伸びた」との高い評価だ。
この主張には、どれほどの根拠があるだろうか。 記事全文>>