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「円安は日本経済にとってプラス」は本当か?
『山本謙三の金融経済イニシアティブ』第56回

5月 23日 2022年 経済

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山本謙三(やまもと・けんぞう)

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オフィス金融経済イニシアティブ代表。前NTTデータ経営研究所取締役会長、元日本銀行理事。日本銀行では、金融政策、金融市場などを担当したのち、2008年から4年間、金融システム、決済の担当理事として、リーマン・ショック、欧州債務危機、東日本大震災への対応に当たる。

4月の消費者物価(生鮮食品を除く総合)が、前年同月比2.1%に達した。世界的な資源価格や穀物価格の高騰が、国内にも波及している。為替市場では、内外金利差の拡大を背景に円安が進んだ。

それでも日本銀行は、異次元緩和継続の姿勢を崩さない。①物価のプラス幅はいずれ縮小すること②円安は日本経済にとって全体としてプラスであること――を理由とする。

為替相場に関する日銀の見解は「経済や金融のファンダメンタルズを反映して安定的に推移することが望ましい」というものだ(4月28日黒田東彦総裁記者会見)。

これに「円安は全体としてプラス」との主張を重ねれば、日銀は足元の円安進行をおおむね「ファンダメンタルズに沿った動き」と見なしているということだろう。そうでなければ、辻褄(つじつま)が合わない。

しかし、円の実質実効為替レート(注)は、1971年秋以来の円安水準にある。本当にファンダメンタルズに沿った動きと言えるだろうか。為替相場を規定する「経済のファンダメンタルズ」とは何か。「円安が日本経済にとってプラス」は本当か。 記事全文>>

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