山口行治(やまぐち・ゆきはる)
株式会社ふぇの代表取締役。元ファイザーグローバルR&Dシニアディレクター。ダイセル化学工業株式会社、呉羽化学工業株式会社の研究開発部門で勤務。ロンドン大学St.George’s Hospital Medical SchoolでPh.D取得(薬理学)。東京大学教養学部基礎科学科卒業。中学時代から西洋哲学と現代美術にはまり、テニス部の活動を楽しんだ。冒険的なエッジを好むけれども、居心地の良いニッチの発見もそれなりに得意とする。趣味は農作業。日本科学技術ジャーナリスト会議会員。
山間地のマグレー農園は、梅、栗、柿とハーブ園で、サルどころかシカやクマが訪問する。今年は梅雨が長引いたような夏で、雑草が背丈ほどまで伸びてしまった。草刈りだけでも10時間ほどかかる。草刈りをすれば、春はワラビやウドなど、秋はチタケなどの採取も楽しめる。かつては養蚕(ようさん)の桑畑だったようだ。この山間地では、60歳でも若者だ。筆者もこの土地を借り始めたころは若者だった。人間がいない山間地では、時間がゆっくりと流れる。都会の時間は、近視眼的な競争によって速(はや)められているのだろう。 記事全文>>