山田厚史(やまだ・あつし)
ジャーナリスト。元朝日新聞編集委員。「ニュース屋台村」編集主幹。
トヨタ自動車は、中国市場に投入する電気自動車(EV)を中国の新興メーカー、比亜迪股份(BYD)と共同生産すると発表した。「トヨタともあろうメーカーが、なぜ中国企業の手を借りるのか」と思った人は少なくないだろう。テレビCMで16車種のEVをずらりと並べ、豊田章男社長が豊富なラインアップを誇ってみせるトヨタが、あろうことか、中国メーカーとなぜ「共同開発」しなければならないのか――。
こうした感覚は、どうやら今や時代遅れになったようだ。コロナ感染で日本人が海外へ出る機会を失ったこの2年間、世界の自動車事情は激変した。いずれ訪れるだろうが「ずっと先の話」と考えていた「自動車のEV化」が、目前の課題となって迫ってきた。 記事全文>>