山本謙三(やまもと・けんぞう)
オフィス金融経済イニシアティブ代表。前NTTデータ経営研究所取締役会長、元日本銀行理事。日本銀行では、金融政策、金融市場などを担当したのち、2008年から4年間、金融システム、決済の担当理事として、リーマン・ショック、欧州債務危機、東日本大震災への対応に当たる。
過去2度にわたり、市区町村別にみた産業別の従事者1人当たり付加価値額を確認してきた(第59回「全国2位は東京都境界未定地域 地域と付加価値(その1)~地方圏をリードする製造業、民間研究機関(2022年9月7日付)」、第62回「農林漁業、宿泊業で高付加価値を誇る市町村は?~地域と付加価値(その2)(2022年12月1日付)」)。
付加価値とは、企業や事業所の売り上げから原材料費や減価償却を差し引いたものをいい、この中から従業員の給与が支払われ、残りが利益となる。これを事業従事者数で割った「従事者1人当たりの付加価値額」(以下「1人当たり付加価値額」)が、いわゆる労働生産性だ。
最終回となる今回は、情報通信業、製造業の動向を取り上げたい。データは、いずれも2016年「経済センサス―活動調査」による。 記事全文>>