引地達也(ひきち・たつや)
特別支援が必要な方の学びの場、みんなの大学校学長、博士(新聞学)。精神科系ポータルサイト「サイキュレ」編集委員。一般財団法人発達支援研究所客員研究員、法定外見晴台学園大学客員教授。
◆突き刺さる当事者の歌
障がい者への就労支援をする支援員を育成するためのプログラムを作成する中で、ふと迷いが生じてしまい、自分を勇気づけてきた動画を久しぶりに開いてみた。
それはSEKAI NO OWARIの「銀河街の悪夢」である。
ユーチューブ動画では、2014年5月24日、旧国立競技場の最後の音楽イベントとして行われた「SAYONARA国立競技場 FINAL WEEK JAPAN NIGHT」でのライブパフォーマンスが有名かもしれない。精神疾患に悩む若者がふとんから出られず、やりたくてもやれないもどかしさ、が展開するアニメーションを背景にした演奏だ。
ボーカルのFUKASEが注意欠如・多動症(ADHD)、パニック障害で悩まされ、隔離病棟での入院経験もあるその彼が作った歌は当事者の心境を表現したものとして、いつも心に突き刺さる。
今回もまた、支援者を作る以前に自分の支援を見つめ直すことになった。 記事全文>>