п»ї 1月 | 2024 | ニュース屋台村

Archive for: 1月, 2024

汎用人工知能の身体感覚
『みんなで機械学習』第33回

1月 31日 2024年 社会

LINEで送る
Pocket

山口行治(やまぐち・ゆきはる)

o株式会社ふぇの代表取締役。独自に考案した機械学習法、フェノラーニング®のビジネス展開を模索している。元ファイザージャパン・臨床開発部門バイオメトリクス部長、Pfizer Global R&D, Clinical Technologies, Director。ダイセル化学工業株式会社、呉羽化学工業株式会社の研究開発部門で勤務。ロンドン大学St.George’s Hospital Medical SchoolでPh.D取得(薬理学)。東京大学教養学部基礎科学科卒業。中学時代から西洋哲学と現代美術にはまり、テニス部の活動を楽しんだ。冒険的なエッジを好むけれども、居心地の良いニッチの発見もそれなりに得意とする。趣味は農作業。日本科学技術ジャーナリスト会議会員。

◆制作ノート

英国の経済学者エルンスト・シューマッハー(1911~1977年)の「スモール イズ ビューティフル」における中間技術の提案を、「みんなで機械学習」として実現するため、「スモール ランダムパターンズ アー ビューティフル」という拙稿を連載している。今回からは、中小企業における機械学習のビジネス展開について、具体的ではあっても、個別で、まとまりのない話題を探訪してゆきたい。ビジネスの実務においては、もっと具体的で個別な話題を、数百、数千、積み重ねることをめざしている。「みんなで機械学習」の抽象的な意味での見通しは、ひと山越えたので、第5章のはじめにまとめた。最近注目されているAGI(Artificial General Intelligence;汎用人工知能)のひとつの可能性として、参考にしていただきたい。「スモール ランダムパターンズ アー ビューティフル」は途中の画像以降なので、制作ノートに相当する前半部分は、飛ばし読みしてください。逆に言うと、制作ノートは形式にこだわっていないので、まとまりがないけれども読みやすいかもしれません。 記事全文>>

One response so far

哲学があるからできること、言葉があるから動けること
『ジャーナリスティックなやさしい未来』第273回

1月 29日 2024年 社会

LINEで送る
Pocket

引地達也(ひきち・たつや)

%e3%80%8e%e3%82%b8%e3%83%a3%e3%83%bc%e3%83%8a%e3%83%aa%e3%82%b9%e3%83%86%e3%82%a3%e3%83%83%e3%82%af%e3%81%aa%e3%82%84%e3%81%95%e3%81%97%e3%81%84%e6%9c%aa%e6%9d%a5%e3%80%8f%e5%bc%95%e5%9c%b0%e9%81%94特別支援が必要な方の学びの場、みんなの大学校学長、博士(新聞学)。文部科学省障害者生涯学習推進アドバイザー、一般財団法人発達支援研究所客員研究員、法定外見晴台学園大学客員教授。

◆「水とともに生きる」

共生社会の実現に向けて社会教育を目的とした公共施設を誰もが不自由なく使える場所にする取り組みはまだまだ不十分なのが現状だ。その不十分さを認識し、具体的な行動を促進するのを目的に先日、「インクルーシブ&ダイバーシティな場づくりを考える 民間指定管理者による公共文化施設のサービスからの学び」というシンポジウムを開催した。

みんなの大学校と共同研究するサントリーパブリシティサービス株式会社(SPS)の青木正樹さんを講師に、全国で公共施設を指定管理するSPSの蓄積された知見から学ぼうとの趣旨。特に民間企業では来年度から合理的配慮が義務化されることで、具体的な対応が求められているのも開催の背景にある。

SPSからの話が、飲料メーカーのサントリーの企業理念と紐(ひも)づけられ、キャッチフレーズである「水ととも生きる」に込められた思いが、インクルーシブな社会づくりにつながることも示された。やはり動きには思索の深い哲学が必要である。 記事全文>>

コメント

いつ動く政治の傍観者
激動の世界「引きこもる日本」
『山田厚史の地球は丸くない』第255回

1月 26日 2024年 政治

LINEで送る
Pocket

山田厚史(やまだ・あつし)

ジャーナリスト。元朝日新聞編集委員。「ニュース屋台村」編集主幹。

保険の不正請求でユーザーを食い物にしたビッグモーターのデタラメさは、取引先の損保ジャパンばかりか、その親会社であるSOMPOホールディングスの櫻田謙吾会長の引責辞任にまで発展した。

櫻田氏は経済同友会代表幹事を務めた論客、損保業界を代表する人物とされていた。損保ジャパンでも取締役を務め、実質的トップでありながら、「報告がなかった」「責任の取りようがない」などと逃げ回っていた。金融庁が櫻田会長を「企業統治の深刻な機能不全」を理由に詰め腹を切らせた。

不正請求するビッグモーターへの対応をことごとく誤り、自社のシェアを増やそうと他社に先駆けて契約再開に走った。損害を被る保険契約者を無視して自社の利益を優先する。そんなSOMPOグループの営業姿勢が厳しく問われた。「知らなかった」とする櫻田氏に「不都合な情報がトップに上がらない企業風土は誰に責任があるのか」と迫ったのである。 記事全文>>

コメント

「メタバースだから」できるインクルーシブな生涯学習
『ジャーナリスティックなやさしい未来』第272回

1月 22日 2024年 社会

LINEで送る
Pocket

引地達也(ひきち・たつや)

%e3%80%8e%e3%82%b8%e3%83%a3%e3%83%bc%e3%83%8a%e3%83%aa%e3%82%b9%e3%83%86%e3%82%a3%e3%83%83%e3%82%af%e3%81%aa%e3%82%84%e3%81%95%e3%81%97%e3%81%84%e6%9c%aa%e6%9d%a5%e3%80%8f%e5%bc%95%e5%9c%b0%e9%81%94特別支援が必要な方の学びの場、みんなの大学校学長、博士(新聞学)。文部科学省障害者生涯学習推進アドバイザー、一般財団法人発達支援研究所客員研究員、法定外見晴台学園大学客員教授。

◆新技術の創るプロセス

「Fujisawaメタパラダイスof Arts」(主催・認定NPO法人藤沢市民活動推進機構、一般社団法人ソーシャルアートラボ、協力・文部科学省、神奈川県・藤沢市)が昨年11月に行われた。認定NPO法人藤沢市民活動推進機構に関わるNPOや市民らが協働してメタバースを使い障がい者とともに「アート」の空間を創出する取り組みである。障がい者の生涯学習の枠組みで文部科学省も協力し、私自身も文科省の障害者生涯学習アドバイザーとして参加した。

最近、「何かを学ぶ」という学習から、「一緒に創(つく)る」プロセスそのものが生涯学習になるとの認識は確立しつつあるが、それが「メタバース」という新しい技術であれば、なおさらに障がいの有無に関係なく、同じスタートラインに立つ参加者がインクルーシブなコミュニティーの中で機能し、学びの充実が図れる可能性が高まっていく。

その形が自然に成り立てば、さらなる学びの進化につながるのだろう。 記事全文>>

コメント

国際物流における航空・海上輸送の発展と日本の課題
『バンカーの目のつけどころ 気のつけどころ』第258回

1月 19日 2024年 経済

LINEで送る
Pocket

小澤 仁(おざわ・ひとし)

o
バンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住26年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。

日本は資源やエネルギー、穀物などを海外から輸入し、自動車や電機製品を輸出して経済活動を行っている。また、我々の日常生活においても、楽天やアマゾンで気軽に海外の品物を注文し、わずか数日で受け取ることが可能である。これらはモノが運ばれることによって成り立っている。物流は世界経済に欠かすことのできない機能であり、常に世界中で膨大な数量の輸送活動が行われている。

ところが、日本は行政の立ち遅れから、空港や港湾の運営面で世界の中で大きく立ち遅れている。こうした実態については、これまでも拙稿第56回「成田国際空港の貨物空港化への提言」(2015年10月30日付)、第186回「日本の港湾の国際的地位を取り戻すため」(2021年1月29日付)などで取り上げてきた。

今回は国際物流の主要な輸送手段である航空輸送および海上輸送について、それらを担う世界の空港・港湾・輸送企業に関して総合的に見直してみたい。 記事全文>>

コメント

金融正常化に立ちはだかる厚すぎる壁
日銀はバランスシートの偏りを克服できるか
『山本謙三の金融経済イニシアティブ』第72回

1月 17日 2024年 経済

LINEで送る
Pocket

山本謙三(やまもと・けんぞう)

oオフィス金融経済イニシアティブ代表。前NTTデータ経営研究所取締役会長、元日本銀行理事。日本銀行では、金融政策、金融市場などを担当したのち、2008年から4年間、金融システム、決済の担当理事として、リーマン・ショック、欧州債務危機、東日本大震災への対応に当たる。

市場では、日本銀行のマイナス金利政策の解除が近付いているとの見方が多い。前年比2%を超える物価が続いている以上、マイナス0.1%の短期金利の解除は自然だろう。

日銀が金融の正常化に着手した後に直面するのは、バランスシートの問題だ。バランスシート上の日銀資産は、前回量的緩和の解除を行った2006年3月に比べ、規模が膨らんだだけなく、残存期間が顕著に伸びている。 記事全文>>

コメント

学生らが考え、形となった共生社会の学びから学べるたくさんのこと
『ジャーナリスティックなやさしい未来』第271回

1月 15日 2024年 社会

LINEで送る
Pocket

引地達也(ひきち・たつや)

%e3%80%8e%e3%82%b8%e3%83%a3%e3%83%bc%e3%83%8a%e3%83%aa%e3%82%b9%e3%83%86%e3%82%a3%e3%83%83%e3%82%af%e3%81%aa%e3%82%84%e3%81%95%e3%81%97%e3%81%84%e6%9c%aa%e6%9d%a5%e3%80%8f%e5%bc%95%e5%9c%b0%e9%81%94特別支援が必要な方の学びの場、みんなの大学校学長、博士(新聞学)。文部科学省障害者生涯学習推進アドバイザー、一般財団法人発達支援研究所客員研究員、法定外見晴台学園大学客員教授。

◆大学生発に期待

「障害の有無を超えて、共に学び、創るフォーラム」超福祉の学校(主催・NPO法人ピープルデザイン研究所、共催・文部科学省、渋谷区、東京都教育委員会)のシンポジウム「大学生発!みんなのマナビ、私のマナビ」は文部科学省が企画した大学生の関わりを焦点化して障がい者の学びの実践を共有する内容だった。

冒頭で文部科学省総合教育政策局男女共同参画共生社会学習・安全課 障害者学習支援推進室の鈴木規子室長は障がい者の生涯学習を推進する上で大学の役割が期待されている点を強調、当事者が「憧れとして大学、学びたいという声を多く聞く」と話し、現在は全国で複数の大学が障がい者への学びを提供していると説明した。

履修制度などの障がい者向けのプログラムや先端研究でも始まっている、とし、この作用として「プログラムに関わっている学生に対するポジティブな影響、よい変容が生まれている」との声を紹介した。 記事全文>>

コメント

岸田文雄は首相失格
時代が政治家を選ぶ
『山田厚史の地球は丸くない』第254回

1月 12日 2024年 政治

LINEで送る
Pocket

山田厚史(やまだ・あつし)

ジャーナリスト。元朝日新聞編集委員。「ニュース屋台村」編集主幹。

元日は能登で震災が起こり、翌2日、羽田空港で旅客機と輸送機が衝突し炎上。ただならぬ時代を予感させる新年の始まり。政界では、松も明けぬうちに国会議員が裏金作りで逮捕された。

地球は地殻変動が活動期に入ったらしい。日本の政治も長期政権が自己崩壊を始めた。どうやら、明日は昨日の延長線上に描けない。時代が求める政治家の資質も変わってきた。 記事全文>>

コメント

P(4+1)機械学習
『みんなで機械学習』第32回

1月 09日 2024年 社会

LINEで送る
Pocket

山口行治(やまぐち・ゆきはる)

o株式会社ふぇの代表取締役。独自に考案した機械学習法、フェノラーニング®のビジネス展開を模索している。元ファイザージャパン・臨床開発部門バイオメトリクス部長、Pfizer Global R&D, Clinical Technologies, Director。ダイセル化学工業株式会社、呉羽化学工業株式会社の研究開発部門で勤務。ロンドン大学St.George’s Hospital Medical SchoolでPh.D取得(薬理学)。東京大学教養学部基礎科学科卒業。中学時代から西洋哲学と現代美術にはまり、テニス部の活動を楽しんだ。冒険的なエッジを好むけれども、居心地の良いニッチの発見もそれなりに得意とする。趣味は農作業。日本科学技術ジャーナリスト会議会員。

◆制作ノート

英国の経済学者エルンスト・シューマッハー(1911~1977年)の「スモール イズ ビューティフル」における中間技術の提案を、「みんなで機械学習」として実現するため、「スモール ランダムパターンズ アー ビューティフル」という拙稿を連載している。機械学習との共存・共生・共進化をテーマとする第4章は、今回で最後になる。生成AI(人工知能)が大活躍しているので、機械学習との共存・共生は日常になった。機械学習との共進化を考えるときのキーワードは、まばらでゆらぐ多様性だ。前稿では、地球上で最速に進化するウイルスの、網羅的データ(バイローム)の機械学習を、ウイルスの知恵から学ぶ反脆弱(はんぜいじゃくせい)性に見立てた。機械学習との共進化は、ウイルスとの共進化と同程度に、エキサイティングでリスキーでもある。しかし、共進化は遠い未来の話なので、先を急がずに、機械学習を活用する中小企業のビジネスに焦点を絞ることにしよう。近未来の産業として、データサービスという、多種多様の新商品を開発したい。データサービスは、大企業や国家が中心となるのではなく、生活者と地域の視点から、新しい環境産業のように、みんなで機械学習しながら創出していきたい。「スモール ランダムパターンズ アー ビューティフル」は途中の画像以降なので、制作ノートに相当する前半部分は、飛ばし読みしてください。逆に言うと、制作ノートは形式にこだわっていないので、まとまりがないけれども読みやすいかもしれません。 記事全文>>

コメント

新年の抱負―「シーシュポスの神話」と自分の立ち位置
『バンカーの目のつけどころ 気のつけどころ』第257回

1月 05日 2024年 社会

LINEで送る
Pocket

小澤 仁(おざわ・ひとし)

oバンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住26年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。

『シーシュポスの神話』はフランスの小説家、哲学者であるアルベール・カミュの代表作である。昨年10月の日本出張の際、大学時代からの友人で「ニュース屋台村」にも執筆してくれている細田衛士君(元慶応大学経済学部長、現東海大学副学長)と夕食を共にした。その時に彼が私に推奨してくれた本が『シーシュポスの神話』である。せっかくなので、細田君が後日メールで送ってくれた推奨の弁を紹介させていただきたい。

「ここ10年のうち読んだ本で最もインパクトがあった本が、アルベール・カミュの『シーシュポスの神話』。特にその中に収められている『不条理な論証』。彼はこう言う、『理性で世界のすべてを把握できるわけではない。世界について言えるのはそれだけだ』。強烈な一発。これだど、ヘーゲルもマルクスもその限界が一気に露呈されてしまう。もちろん、カントの『純粋理性批判』的に考えれば当然で、『モノ自体は知り得ない』のだから、ましてや世界そのものなど理性の照射する範囲で捉えられるはずもない。そのごく一部を把握することはできるかもしれないが、それさえ、一つのモデルに過ぎない。この考え方をより『生きる』観点から推し進めると、当然実存主義になるし、学的に推し進めると『現象学』(フッサール)になる。」 記事全文>>

コメント