バンコク週報
1976年10月創刊のタイで発行する日本語新聞。在タイビジネスマンに向けてタイの政治・経済・社会ニュースから人物紹介まで多彩なコンテンツを提供している。
◆かけがえない人命と財産を守る
「備えあれば憂いなし」――総合防災メーカーのヤマトプロテック(東京都港区)は、今後さらなる成長が見込まれるASEAN(東南アジア諸国連合)市場への進出を加速している。2003年4月に設立したベトナムの現地法人「ヤマトプロテックベトナム」を皮切りに、避難用ハッチを生産する「YPベトナム ドンナイ(07年11月設立)」、11年9月より国内市場の開拓を目的に、「ホーチミン営業所」を設け、事業を拡大している。
もともと海外ではODA(政府開発援助)やプラント事業での消火設備工事を展開。 また、40年以上前に進出したインドネシアでは消火器のことを「ヤマト」とも呼ばれているとのこと。今も代理店を通じてビジネスを展開中だ。
タイには合弁で11年11月に進出。13年6月に単独での現地法人「ヤマトプロテックアジア」に変更した。今年から本格的な営業活動を開始しており、高橋良知社長は、「ベトナム工場で生産された高性能の粉末消火器(蓄圧式)やパッケージ型消火設備を工場や学校、一般家庭向けに販売する。また、先進的な消火設備技術を紹介し市場開拓も図る」と意気込む。
日本の品質規格で初めてタイ工業規格(TIS)を取得した消火器は日本にも輸出される製品と同型で、「破裂リスクが少ない安全性」「確実な消化能力」「環境に優しい窒素ガス使用」「簡単な操作性」などが特長。また、あらゆる原因の出火に優れた消化能力を発揮するという。
タイでは1万平方㍍以上の場所でのスプリンクラーなどの消火器設置が義務づけられており、高橋社長は「社会全体が高度化すれば、安全・環境への意識が高まり、消火器と消火設備の需要は伸びる」と日系企業だけでなく、現地企業への売り込みを強化し、タイの企業としての定着を図る。
「日本企業は大事なお客様ですが、タイの現地法人として6600万人のタイ人とタイの企業がお客様です」と、官庁との交渉などを含めたコンサル営業を展開する考えだ。
ヤマトプロテックは防災と防犯の事業領域を世界に拡げている。ベトナム法人は生産・営業ほか、設計部門を抱え、台湾では消火用ホース、中国・大連では消火器部品を生産。マザー工場の大阪とベトナム工場から最終製品を輸出している。今後は世界に通用する品質・性能を武器に、有望なASEAN市場での売り込みを強化し、海外売上比率を引き上げる。「安全」「労務」「環境」が未整備で、伸びしろのあるカンボジア、ミャンマー、インド市場を見据えるが、「まずはタイで足元を固める」。(高橋社長)
◆防災問題を環境問題に
タイ市場に投入する蓄圧式消火器は、従来の加圧式と比べてCO2(二酸化炭素)排出量(CFP)が、1本当たり約1・3㌔少ない。防災問題を環境問題と位置付け、循環型社会の実現を目指しており、日本では不用になった消火器のリサイクル活動を積極的に推進。独自開発した「YPリサイクルシステム」が回収した粉末消化薬剤のリサイクル率は、現在100%を誇る。
ヤマトプロテックは4年後の18年に創立100周年を迎える。社名のヤマトは、猛火を鎮めた日本武尊(ヤマトタケル)の談話に由来。防火の使命を果たすという「防災を志」と託している。
「付加価値のある製品を開発し、タイを始め、ASEAN地域の防災環境の改善に寄与していきたい」と高橋社長。「かけがえない人命と財産を守りたい」という基本理念のもと、ヤマトプロテックは次世代の『火の用心』づくりに挑戦し続ける考えだ。
◆製品・サービス
【蓄圧式消火器】
「YA-10X」「YA-20X」「YA-20X」
「10年以上、工場出荷時の適正圧力を保持できる基準で製造。設計標準使用期間を10年に設定し、より長期間にわたって安全に使用できる環境問題にも配慮した消火器です」(高橋社長)
【消火設備と自動消火装置】
「海外でのODA、プラント工事での実績を元に先進的な総合消火設備の設計施工をいたし、工場・オフィスを守ります。個別の工場機械やダクトなどに対応した自動消火装置(エイブル)を提供いたしております」(同)。
Yamato Protec Asia Co., Ltd.
Sorachai Tower, 23 Soi Sukhumvit 63, Sukhumvit Road, North Klongton, Wattana, Bangkok 10110
Tel:+66-2-714-0723~4
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