п»ї 転ばぬ先の緊急連絡網『実録!トラブルシューティング』第14回 | ニュース屋台村

転ばぬ先の緊急連絡網
『実録!トラブルシューティング』第14回

6月 26日 2015年 経済

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東洋ビジネスサービス

1977年よりタイを拠点として、日本の政府機関の後方支援に携わる。現在は民間企業への支援も展開、日本とタイの懸け橋として両国の発展に貢献することを使命としている。

今回は、バンコクに住んでいたら切っても切れないトラブル、大雨・冠水についてのお話です。2011年に起きた大洪水を覚えてらっしゃる方も多いかと思います。死者は800人を超え、1000万人近くに影響を与えたといわれています。古来、チャオプラヤ川は洪水を繰り返すことで肥沃(ひよく)な土地をつくってきました。しかしながら、都市化に伴い洪水対策・抜本的な治水対策が必要とされています。

◆雨期にはひざまで冠水する歩道

タイでは4月末~5月のタイ正月ソンクラン開けに雨期に入り、10月まで続きます。雨期の一番身近なトラブルは、降雨による交通渋滞です。ただでさえ車の多いバンコクですが、雨が降ると自家用車、タクシーの利用が増えるためさらに渋滞が激しくなります。

さて、雨が振り続けるとどうなるのでしょうか。つい先日、夜中に目が覚めるほどの雷とともに集中的な豪雨がありました。目を覚まして通勤路を見下ろしてびっくりです。車道だけでなく歩道までしっかりと水がたまっています。弊社はバンコクのど真ん中の冠水のメッカ、アソークという場所にあります。冠水のニュースで出てくるおなじみの映像は、弊社の真ん前の交差点です。

普段ならば徒歩5分で到着する道のりは、別世界になっています。車道の車はタイヤの上まで水に浸かってのろのろ運転です。バイクタクシーは歩道を走ります。歩道を歩いている人の中には、靴の上からビニール袋を履くおじさん、はだしで手に靴を持つお姉さん、はたまた靴のまま強行突破する人もいます。

かくいう私は、最初からハーフパンツにビーチサンダルを履いて準備万端です。深いところではひざあたりまで水に浸かりながら会社に到着しました。このような状況でも、日本人学校の送迎バスは物ともしません。時間通りに到着し、少しの渋滞を乗り越え、授業の開始時間には児童生徒を送り届けました。

◆平時に連絡網のアップデートを

これだけの水の量ですが、これまでの経験では数時間経てばうそのように水が引いてしまいます。無理をしてプールのような道を出社する必要はありません。

ところが、恥ずかしながら弊社の連絡網はアップデートがされていなかったため、とっさの事態に全員に連絡をすることができませんでした。歩道はひざの深さまで冠水した状態でしたが、ほとんどのタイ人スタッフはなんと定時の午前8時30分には机に座っていました。

今回のトラブルをきっかけに、弊社では連絡網を更新し、次回の冠水時には速やかに「水が引くまでは出社不要」という連絡を回せるようになりました。大雨による次回の冠水がなるべく遠いことを皆で祈っています。

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