内田美和(うちだ・みわ)
中堅中小企業のM&Aアドバイザリー業務、地方銀行の取引先食品メーカーを対象とした展示会企画・運営・海外輸出サポート業務、飲食店運営などに従事。現在は販路開拓、商品開発を中心とした地域プロデュース業務に従事し、バンコック銀行日系企業部の日本サイドの食品関連サポート業務、新日本スーパーマーケット協会アドバイザーを兼務
日本特有の四季。地の文化、伝統、風土に基づいた様式、風習が表現される日本の祭り。日本の四季を感じながら、その地の文化、伝統、風土に触れることができる「四季祭(しきさい)」(広島市中区幟町12-10-2F)では、産地直送にこだわり、旬の素材を最大限に活かすためシンプルな調理法で四季を表現してくれる。
東京でも地方の食を味わえる機会は増えたが、その地に行かなければ味わえないものがまだまだたくさんある。食材はもちろん、地元の方言を聞きながらの食事、その会話から感じられる郷土愛、そこで見る伝統工芸品といった「食空間」もその一つ。食材、食文化、食空間が重なり合って初めてその地の「食」が出来上がる。
◆地元の事業者同士がタイアップしてPR
最近は、行政だけに頼らず、地元の事業者同士が組んで地元をPRしていく動きが全国で活発化している。「四季祭」でも地元広島の酒蔵と一緒に定期的にイベントを開催している。先日は盛川酒造㈱(広島県呉市安浦町原畑44)の杜氏(とうじ)である盛川元晴さん自らが「四季祭」で日本酒を振る舞い、地元のお客様に向けて広島の日本酒をPRしていた。
地元に愛され続ける広島の鉄板焼き「中ちゃん」(広島市中区弥生町6-8)。分厚い鉄板の上で地元の新鮮なウニとクレソンをバターで炒めたウニクレソンやステーキなどシンプルな味付けには必ずレモン。既に広島レモンは全国に認知されているが、地元のこうした場面で「広島=レモン」を思わせる。
まずは、地元文化を地元にしっかり根付かせ、その上で全国へ、そして海外へ向け、その地でしか味わうことのできない「食材、食文化、食空間」を発信し続けていくことがファンづくりにつながり、地域の活性化を促進させるのではないだろうか。
四季彩 http://www.siki-sai.com/index.html
盛川酒造㈱ http://morikawa-shuzo.com/
中ちゃん http://www.gochi-machi.jp/hiroshima/shop.asp?id=4450756
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