玉木林太郎(たまき・りんたろう)
経済協力開発機構(OECD)事務次長。35年余りの公務員生活の後、3度目のパリ暮らしを楽しむ。一万数千枚のクラシックCDに囲まれ、毎夜安ワインを鑑賞するシニア・ワイン・アドバイザー。
パリでの私の勤め先(OECDという国際機関)に日本が加盟してから、今年で50周年になる。当時の写真が展示されたり、総理が来訪されたりと、こちらではなかなかの盛り上がりで、私もやや回顧モードである。
50年前といえば1964年(昭和39年)、新幹線が開業しオリンピックで沸いた年だが、私自身はまだ東京・新宿の小学生だった。しばらくして中学に進むころにクラシック音楽に関心を持つようになったのだから、私のクラシック歴(聴いて楽しむだけだが)も長い。半世紀近く飽きずに続いた趣味はこの他には将棋くらいだろうか。音楽を聴くのに費やした時間とエネルギーを学校の勉強に向けていたら、どんな立派な人になっていただろう。
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