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「好きな国」「嫌いな国」
『記者Mの外交ななめ読み』第4回

9月 27日 2013年 国際

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記者M

新聞社勤務。南米と東南アジアに駐在歴13年余。年間100冊を目標に「精選読書」を実行中。座右の銘は「壮志凌雲」。目下の趣味は食べ歩きウオーキング。

トルコ中部の観光地カッパドキアで9月上旬、旅行中の新潟大学の女子学生2人が地元の男に刃物で殺傷される事件があった。現地からの情報などによると、事件は偶発的に起きたようだ。僕は事件発生後のトルコ当局などの迅速な対応に注目した。

カッパドキアでは、地元の人たちによる追悼行事が行われた。およそ1000人の参加者が、日本語で「トルコ日本友好」「ごめんなさい」などと謝罪・追悼のメッセージを書いたプラカードや日の丸の旗を手に行進し、亡くなった女子学生を悼んだという。また、事件の翌日、東京のトルコ大使館は、現場から逃走したとみられる男の身柄を拘束したと発表(その後、誤認逮捕とわかり、別の男が逮捕されたが)。一方、成田空港では急きょトルコに向かうことになった女子学生の両親を、喪章を付けたセルダル・クルチ駐日トルコ大使夫妻が出迎え、「いつも私たちはそばにいます。何かできることがあればおっしゃってください」と声を掛けた。
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ASEAN Wayとバーゲニングパワー
『ASEANの今を読み解く』第2回

9月 27日 2013年 国際

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助川成也(すけがわ・せいや)

中央大学経済研究所客員研究員。1998年から2回のタイ駐在で在タイ10年目。現在は主にASEANの経済統合、自由貿易協定(FTA)を企業の利用の立場から調査、解説。著書に「ASEAN経済共同体」(2009年8月/ジェトロ)など多数。

◆ASEANの交渉力の源泉「コンセンサス」

これまで東南アジア諸国連合(ASEAN)は、加盟10カ国が同じ方向を向くことで、中国や日本などASEANのダイアログパートナー(対話国)などとの交渉において「バーゲニングパワー」を発揮してきた。例えば、筆者が参加の機会を得たASEANとある対話国との閣僚会議で、一部のASEAN加盟国と対話国とで意見の不一致があった。その際、直接的に利害が絡む加盟国が自らの意見を述べ、他の加盟各国が利害加盟国を支えるべく次々とその意見に同調、最後に皆、「ASEANのコンセンサスに従う」という言葉で締めくくった。

これらのやり取りで、対話国は完全に守勢に立たされる。ASEANは直接的に利害が絡む加盟国に最大限配慮する形で、非利害加盟国もコンセンサスを形作り、10カ国による「バーゲニングパワー」を発揮するその姿勢は、正直、対抗するのが難しいと感じた。ASEAN Wayと言われる「内不干渉の原則」と「コンセンサスによる意思決定」の根幹を見た気がした。ASEANの意思決定は決して多数決を採らない。多数決はASEAN内で足並みの乱れを露見させ、「バーゲニングパワー」をそぐ懸念があるためである。
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カンボジアで考える、「時代の傷」
『カンボジア浮草日記』第2回

9月 20日 2013年 国際

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木村 文(きむら・あや)

元朝日新聞バンコク特派員、マニラ支局長。2009年3月よりカンボジア・プノンペン在住。現地で発行する月刊邦字誌「プノン」編集長。

カンボジアの首都プノンペンで暮らして5年になる。

ここ数年、経済・ビジネスニュースを発信することが多く、内容は右肩上がりのものばかりだ。最近の国民議会選挙をめぐる政局の混乱のように、経済成長や海外投資の勢いを冷え込ませるものもたまにあるが、全体としては「景気のいい」話が多い。
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日本人学校とグローバル人材
『記者Mの外交ななめ読み』第3回

9月 13日 2013年 国際

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記者M

新聞社勤務。南米と東南アジアに駐在歴13年余。年間100冊を目標に「精選読書」を実行中。座右の銘は「壮志凌雲」。目下の趣味は食べ歩きウオーキング。

NHKラジオ第1で毎週土曜・日曜の夕方、「ちきゅうラジオ」という番組があり、その中に「作文書いたよ」というコーナーがある。海外の日本人学校や補習授業校などに通う日本の子どもたちが現地で感じたことや、海外にいるからこそ日本について気づいたことをつづった作文を本人が朗読して紹介する。僕は毎回これを楽しみにしている。家にいる時は家族で夕飯のしたくをしたり、あるいは妻や娘が包丁を使っている「トントントントントン」という音を聞いたりしながら聴いている。今回は、日本人学校や補習授業校の現状から日本の外交について俯瞰してみようと思う。

子どもたちの作文には、驚かされることが多い。まず、そのユニークな着眼点と、発想力や表現力の豊かさ。こんな作文術をいったいどこで学んだのだろうかと感心させられる。また、世界のいたるところに日本人学校や補習授業校があることにも改めて考えさせられる。今年4月以降にこのコーナーに登場した子どもたちの住む都市をみると、ヤンゴン(ミャンマー)、サンホセ(コスタリカ)、シドニー(オーストラリア)、ハノイ(ベトナム)、ケルン(ドイツ)、アクラ(ガーナ)、クライストチャーチ(ニュージーランド)、ヨハネスブルク(南アフリカ共和国)、ワシントンD.C(アメリカ)などと実にさまざまである。
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シリア攻撃、日和見オバマが世界を変える
黒人大統領が米国のゴルバチョフになる日
『山田厚史の地球は丸くない』第4回

9月 06日 2013年 国際

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山田厚史(やまだ・あつし)

ジャーナリスト。元朝日新聞編集委員。「ニュース屋台村」編集主幹。

武力攻撃を宣言しておきながら、オバマ大統領は対シリア作戦を「議会の承認を求める」と後退させた。「危うい賭け」「否決なら威信喪失」など新聞各紙はネガティブな見出しで報じた。なぜ「後退」を評価する論評がないのか。武力攻撃は中東の泥沼に足を取られるきっかけになる可能性が大きい。優柔不断に見える行動は、世界の保安官を辞めたいオバマの捨て身の戦いではないのか。

個人的にはシリア攻撃は避けたいのだと思う。政府内で積み上げられた政策に押され、武力行使を宣言したことを後悔していることだろう。
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知日派を生かせない日本のさみしい外交センス
『記者Mの外交ななめ読み』第2回

8月 23日 2013年 国際

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記者M

新聞社勤務。南米と東南アジアに駐在歴13年余。年間100冊を目標に「精選読書」を実行中。座右の銘は「壮志凌雲」。目下の趣味は食べ歩きウオーキング。

ブルネイの首都バンダルスリブガワンで7月初めに開かれた東南アジア諸国連合(ASEAN)地域フォーラム(ARF)。政治・安全保障問題に関する対話と協力を通じてアジア太平洋地域の安全保障環境を向上させることを目的に1994年から始まったこのフォーラムは、ASEANを中核に日・米・中・ロ・欧州連合(EU)などを含む国々が参加し、コンセンサスを原則として自由な意見交換を重視するユニークな対話の枠組みである。

今年のARFに参加していた中国の王毅外相と、米国家安全保障会議(NSC)のダニエル・ラッセル・アジア上級部長(現在は、対日政策などを担当する米国務省の東アジア・太平洋担当の国務次官補)が、宿泊先のホテルで2日連続の「立ち話」をしたという新聞記事を興味深く読んだ。
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フン・セン「不在」の72時間 迷走カンボジア総選挙
『カンボジア浮草日記』

8月 15日 2013年 国際

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木村 文(きむら・あや)

元朝日新聞バンコク特派員、マニラ支局長。2009年3月よりカンボジア・プノンペン在住。現地で発行する月刊邦字誌「プノン」編集長。

「フン・セン首相は、もうカンボジアにはいない」。

7月28日夜から29日にかけて、そんなうわさが、プノンペンを駆け巡った。その日、カンボジアでは国民議会選挙(総選挙、定数123)が実施された。投票のために多くの人たちが地方へと戻り、首都は、盆休みの初日のように静まり返っていた。
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大使公邸料理とディプロマチックセンス
『記者Mの外交ななめ読み』

8月 08日 2013年 国際

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記者M

新聞社勤務。南米と東南アジアに駐在歴13年余。年間100冊を目標に「精選読書」を実行中。座右の銘は「壮志凌雲」。目下の趣味は食べ歩きウオーキング。

岸田文雄外相はこのほど、大使館など日本の在外公館で開くパーティーの料理の質が落ちていると指摘したうえで、在外公館予算の上積みを各党に呼びかけた。これを報じた全国紙の記事を俎上に載せて「Yahoo! JAPAN」が「日本大使館の料理予算増加をどう思う?」との問いで意識調査を行ったところ、計3万5585票が寄せられた。結果は「減らしたほうがいい」が1万7998票(全体の50・6%)、「現状のままでいい」が9080票(同25・5%)、「増やしたほうがいい」が8507票(同23・9%)だった。

この結果について、僕は「妥当」だと考える。ただし、「減らしたほうがいい」と考えるのが「妥当」なのではない。おおかたの日本人がなんでもかんでも節約節約と考えているその志向は、大使公邸の料理についても及んでいることを示した「平均的な回答」という意味において「妥当」だと考えるのだ。
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