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賄賂の相場
『アセアン複眼』第16回

1月 22日 2018年 国際

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佐藤剛己(さとう・つよき)

『アセアン複眼』
企業買収や提携時の相手先デュー・デリジェンス、深掘りのビジネス情報、政治リスク分析などを提供するHummingbird Advisories CEO。シンガポールと東京を拠点に日本、アセアン、オセアニアをカバーする。新聞記者9年、米調査系コンサルティング会社で11年働いた後、起業。グローバルの同業者50か国400社・個人が会員の米国Intellenet日本代表、公認不正検査士、京都商工会議所専門アドバイザー。自社ニュースブログ(asiarisk.net)に、一部匿名ライターを含めた東南アジアのニュースを掲載中。

東南アジア地場の大手エンジニアリング企業が、海外直接投資(FDI)で自社を売り込もうと東南アジアのA国を訪れた2011年ごろ。その国のトップから「ここで事業をやりたければ10%(のコミッション)が条件だ」と、面会の席で直々に賄賂要求があったそうだ。この会社の役員が話してくれた。
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表の顔と裏の顔(バンコク編)
『アセアン複眼』第15回

12月 18日 2017年 国際

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佐藤剛己(さとう・つよき)

『アセアン複眼』
企業買収や提携時の相手先デュー・デリジェンス、深掘りのビジネス情報、政治リスク分析などを提供するHummingbird Advisories CEO。シンガポールと東京を拠点に日本、アセアン、オセアニアをカバーする。新聞記者9年、米調査系コンサルティング会社で11年働いた後、起業。グローバルの同業者50か国400社・個人が会員の米国Intellenet日本代表、公認不正検査士、京都商工会議所専門アドバイザー。自社ニュースブログ(asiarisk.net)に、一部匿名ライターによる東南アジアのニュースを掲載中。

日本でいう暴力団のような組織だった犯罪者集団は、東南アジアでは稀(まれ)と言われる。しかし犯罪者はいるし、彼らが「案件」に合わせてグループを組むこともある。シンガポールで刑事裁判を専門にする弁護士に聞いたところ、「薬物の売人がいい例だ。どこから来たクスリをどうやって売りさばくかで、個人の犯罪者がくっついたり離れたりしている。日本みたいなorganizedされたやつは聞いたことはないな」。後で別の人から、この弁護士の自宅は数年前に放火され、奥さんを亡くしたと聞いた。この別人は「ある裁判で恨みを買った」と断言する。真相は分かっていないが、社会の裏側が顔を見せた瞬間である。
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メコン川流域に見る地政学の変化とビジネスへの影響
『アセアン複眼』第14回

11月 20日 2017年 国際

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佐藤剛己(さとう・つよき)

『アセアン複眼』
企業買収や提携時の相手先デュー・デリジェンス、深掘りのビジネス情報、政治リスク分析などを提供するHummingbird Advisories CEO。シンガポールと東京を拠点に日本、アセアン、オセアニアをカバーする。新聞記者9年、米調査系コンサルティング会社で11年働いた後、起業。グローバルの同業者50か国400社・個人が会員の米国Intellenet日本代表、公認不正検査士、京都商工会議所専門アドバイザー。自社ニュースブログ(asiarisk.net)に、一部匿名ライターによる東南アジアのニュースを掲載中。

今年5月に日本でも公開された中国映画「オペレーション・メコン」をご覧になっただろうか。メコン川を渡る中国商船乗組員13 人の殺害事件(2011年10月)を基にしたアクション映画だ。殺害犯とされたタイ、ミャンマー、ラオスの3国混成ギャングを追うのは中国の公安当局。関係国と共同捜査を持ちかけ、治安は中国が取り戻すというのが筋書きだ。
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ジャカルタ州知事選後の不穏なインドネシア情勢
『東南アジアの座標軸』第25回

10月 10日 2017年 国際

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宮本昭洋(みやもと・あきひろ)

長谷工コーポレーションの海外事業の顧問、インドネシアコンサル会社アマルガメーテッドトライコール非常勤顧問。関西大学大学院で社会人向け「実践応用教育プログラム」の講師、政策研究大学院大学で「地域産業海外展開論プログラム」の特別講師を務める。1978年りそな銀行(旧大和銀)入行。87年から4年半、シンガポールに勤務。東南アジア全域の営業を担当。2004年から14年まで、りそなプルダニア銀行(本店ジャカルタ)の社長を務める。

◆既得権益層が復権

今年4月のジャカルタ州知事選は、現職のアホック州知事がイスラム強硬派による大規模な抗議デモを含む執拗(しつよう)な再選阻止運動により敗北しました。さらに宗教冒とく罪に問われていた公判では、地裁が、検察側の実質的な無罪ともいえる禁固1年、執行猶予2年の求刑を覆して、実刑2年の有罪判決を下し、アホック氏は即日収監されました。アホック氏の弁護団は控訴を主張しましたが、自らの宗教発言問題に端を発して社会的な混乱を招いたことから、これ以上問題を長引かせるのは得策ではないと判断して控訴を断念しています。
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気になるジャカルタ州知事選決選投票の行方
『東南アジアの座標軸』第24回

3月 07日 2017年 国際

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宮本昭洋(みやもと・あきひろ)

インドネシアのコンサルタント会社アマルガメーテッド・トライコール顧問。関西大学大学院で社会人向け「実践応用教育プログラム」の講師、政策研究大学院大学で「地域産業海外展開論プログラム」の特別講師を務める。1978年りそな銀行(旧大和銀)入行。87年から4年半、シンガポールに勤務。東南アジア全域の営業を担当。2004年から14年まで、りそなプルダニア銀行(本店ジャカルタ)の社長を務める。

インドネシアで2月14日実施されたジャカルタ州知事選の最終投票結果が26日、選挙管理委員会から発表されました。三つの候補ペアのうち、大方の予想通りアホック知事とジャラット副知事ペアが現職の強みを発揮して有効票の43%を獲得してトップに立ち、アニス前教育相と実業家サンディアガ・ウノ氏のペアは得票率40%で2番手につけました。今回の選挙戦で最も注目を集めていたユドヨノ前大統領の長男アグス氏のペアは得票率17%と伸びず、落選しました。
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「応援」するだけの海外進出が恐ろしいところ 『アセアン複眼』第13回

2月 23日 2017年 国際

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佐藤剛己(さとう・つよき)

『アセアン複眼』
企業買収や提携時の相手先デュー・デリジェンス、深掘りのビジネス情報、政治リスク分析などを提供するHummingbird Advisories 代表。シンガポールと東京を拠点に日本、アセアン、オセアニアをカバーする。新聞記者9年、米調査系コンサルティング会社で11年働いた後、起業。グローバルの同業者50か国400社・個人が会員の米国Intellenet日本代表、公認不正検査士、京都商工会議所専門アドバイザー。

大手の東南アジア進出に続き、今は中堅企業や小規模企業に進出意欲がある。昨年来、タイへ本格投資を始めた中堅日本企業は、国際協力機構(JICA)の後押しもあり700社以上に上る(※注1)。日本政府は補助金を潤沢に付け、日本貿易振興機構(JETRO)も加わり中小企業基盤整備機構も進出支援に勢力を注ぐ。民間では地銀が進出融資の形でこの勢いに乗ろうとし、「出ないと乗り遅れるのではないか」という雰囲気もある。しかし大手企業とは異なり、中小企業の進出には特徴的なリスクがある。周りは「応援団」ばかりなのだ(※注2)。 筆者の仕事は、個別固有の背景をベースに機微に触れる事項が多く、ケーススタディーは極力出さないようにしているが、企業の失敗を見るのは忍びない。巷(ちまた)に数多あふれる自称コンサルタントの無責任さにも目を覆うものがあり、少しばかりケースファイルをひも解くことにする。
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パキスタン、視察してみませんか?
『夜明け前のパキスタンから』最終回

2月 08日 2017年 国際

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北見 創(きたみ・そう)

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日本貿易振興機構(ジェトロ)カラチ事務所に勤務。ジェトロに入構後、海外調査部アジア大洋州課、大阪本部ビジネス情報サービス課を経て、2015年1月からパキスタン駐在。

シャリフ政権が誕生してから、パキスタン経済は徐々に活力を取り戻している。政権誕生前に比べ、株価は3倍となった。実質国内総生産(GDP)成長率も、今後2~3年間は5%台を望める状況だ。

パキスタン経済は一つの転換点を迎えており、2018年6月の次回選挙、中国パキスタン経済回廊(CPEC)、自動車産業の動向に、注目が集まっている。
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進出日系企業、業績堅調も競合相手が台頭
『夜明け前のパキスタンから』第21回

1月 18日 2017年 国際

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北見 創(きたみ・そう)

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日本貿易振興機構(ジェトロ)カラチ事務所に勤務。ジェトロに入構後、海外調査部アジア大洋州課、大阪本部ビジネス情報サービス課を経て、2015年1月からパキスタン駐在。

ジェトロは昨年12月21日に「2016年度アジア・オセアニア進出日系企業実態調査」を発表した。パキスタンでは同年10~11月にアンケートを実施し、進出日系企業31社から回答を得た。調査結果から浮かび上がったのは、(1)在パ日系企業の業績は好調をキープしており、(2)事業の拡大意欲も引き続き高いという良い傾向。しかし、(3)コスト面での競合が激しくなっている上、賃金上昇、安価な輸入品の流入といった問題も顕在化している。どう対処するか、悩みの種は尽きなさそうだ。 記事全文>>

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宗教に対する不寛容が蔓延するインドネシア
『東南アジアの座標軸』第23回

12月 20日 2016年 国際

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宮本昭洋(みやもと・あきひろ)

インドネシアのコンサルタント会社アマルガメーテッド・トライコール顧問。関西大学大学院で社会人向け「実践応用教育プログラム」の講師、政策研究大学院大学で「地域産業海外展開論プログラム」の特別講師を務める。1978年りそな銀行(旧大和銀)入行。87年から4年半、シンガポールに勤務。東南アジア全域の営業を担当。2004年から14年まで、りそなプルダニア銀行(本店ジャカルタ)の社長を務める。

◆マイノリティー宗教者に対する迫害

インドネシアではイスラム強硬派によるマイノリティー宗教者に対する迫害や弾圧が増加しています。バンドンではイスラム強硬派が公共の場でのクリスチャンの礼拝を妨害して中止させました。中部ジャワのジョグジャカルタでは、宗教の多様性を重視するミッション系大学の広告塔に写っている数人の学生の中にイスラム教の服装をした女子学生も交じっていました。イスラム強硬派は「イスラムへの侮辱行為」だとして大学側に強硬に抗議し、広告塔を撤去させました。同じ地域の他大学も同様の広告塔を出していましたが、イスラム強硬派の妨害を恐れて、自主的に撤去する動きに出ています。
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PR活動を安全に 展示会やパートナーを活用
『夜明け前のパキスタンから』第20回

12月 13日 2016年 国際

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北見 創(きたみ・そう)

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日本貿易振興機構(ジェトロ)カラチ事務所に勤務。ジェトロに入構後、海外調査部アジア大洋州課、大阪本部ビジネス情報サービス課を経て、2015年1月からパキスタン駐在。

ジェトロは12月6日~8日、日本製品の展示商談会を開催した。出展者からはパキスタン市場は有望との声が聞かれ、来場者にはジャパンブランドの根強い人気が見て取れた。難しいのは、積極的な集客やPR活動は、リスクをも集めてしまうという点。安全に販促をするために、地元に通じた良いパートナーを見つけたいところだ。
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