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ラホール訪問のすすめ
『夜明け前のパキスタンから』第11回

3月 04日 2016年 国際

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北見 創(きたみ・そう)

日本貿易振興機構(ジェトロ)カラチ事務所に勤務。ジェトロに入構後、海外調査部アジア大洋州課、大阪本部ビジネス情報サービス課を経て、2015年1月からパキスタン駐在。

カラチでの商談がうまくいかなくても、ラホールに行ったら良い取引先が見つかったということがある。ラホールを中核とするパンジャブ州は、パキスタン経済の5~6割を占める。市場規模も大きく、有力な地場企業も多いので、一度は訪問しておきたい都市である。

◆ラホールの方が商談がまとまる!?

先日、とある工具メーカーの担当者Aさんと、パキスタンでの販売業者を探した時のこと。カラチで地場企業14社を訪問したものの、思うようなパートナー候補が見つからなかった。「日本メーカーは品質は良いが高すぎるので、扱えない」という、毎度のコメントを何回も受けた。今回の出張は失敗だったかと、Aさんは肩を落とした。
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エネルギーの動向と見通し
『夜明け前のパキスタンから』第10回

2月 12日 2016年 国際

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北見 創(きたみ・そう)

日本貿易振興機構(ジェトロ)カラチ事務所に勤務。ジェトロに入構後、海外調査部アジア大洋州課、大阪本部ビジネス情報サービス課を経て、2015年1月からパキスタン駐在。

パキスタンは、国内で生産される天然ガスなどで、1次エネルギー供給量の約6割を賄っている。しかし、近年は輸入した石油の使用量が増加傾向にある。長年の課題である電力は、発電所が徐々に増えているものの、抜本的な解消には至っていない。政府は中国支援による電源増設を目指す。直近ではカタール、トルクメニスタン、イランからの天然ガス輸入に向けての動向が活発化している。

◆石油エネルギーの割合が増加

まず、パキスタンの国内でどれくらいのエネルギーが生産され、外国から調達されているのかを見てみよう。国際エネルギー機関の統計(2013年)によると、パキスタンが国内で生産するエネルギー量は6520万TOE(石油換算トン)と、バングラデシュ、スリランカに比べて多い。実はパキスタンは国土が両国に比べて大きく、豊富な地下資源を持つ国である。
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実績づくりに難渋するジョコ政権
『東南アジアの座標軸』第17回

2月 05日 2016年 国際

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宮本昭洋(みやもと・あきひろ)

りそな総合研究所顧問。インドネシアのコンサルティングファームの顧問も務め、ジャカルタと日本を行き来。1978年りそな銀行(旧大和銀)入行。87年から4年半、シンガポールに勤務。東南アジア全域の営業を担当。2004年から14年まで、りそなプルダニア銀行(本店ジャカルタ)の社長を務める。

インドネシアではまもなく新年度国会本会議が招集されますが、本会議に先立ち、国会の立法部会では年度内の法案成立を目指して優先的に審議する40の法案リストを取りまとめています。この40の優先法案のうち昨年度を含む以前から持ち越しされていた法案数は22で、新たな法案数は18となっています。

立法部会では昨年も40の優先法案の国会通過を目標としていましたが、結果的に法案化されたのは、わずか3法案のみで成約率は7.5%。2010年以後の国会での平均的な成約率30%と比べても極めて低調な数字です。
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対日投資を通じて親日市場を開拓
『夜明け前のパキスタンから』第9回

1月 08日 2016年 国際

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北見 創(きたみ・そう)

日本貿易振興機構(ジェトロ)カラチ事務所に勤務。ジェトロに入構後、海外調査部アジア大洋州課、大阪本部ビジネス情報サービス課を経て、2015年1月からパキスタン駐在。

神奈川県にあるイコタイル社は、ベルギーの屋根瓦メーカーの日本法人だ。同社はベルギーの工場で製造した屋根材を、東南アジア、南アジアでマーケティング、販売している。親日国の多い地域では、日本人が営業を担当した方が受けが良いからだ。そこに対日投資の新たな形が見える。

◆1人だけの日本人出展者

カラチ・エキスポ・センターで昨年12月15日から、住宅、建設の展示会「第11回ビルド・アジア」が3日間開催された。出展企業数は79社と中規模であった。国際見本市と銘打っているが、出展者のおよそ半分がパキスタン企業で、3割が中国企業といった印象であった。
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中国パキスタン経済回廊は長い目で
『夜明け前のパキスタンから』第8回

12月 18日 2015年 国際

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北見 創(きたみ・そう)

日本貿易振興機構(ジェトロ)カラチ事務所に勤務。ジェトロに入構後、海外調査部アジア大洋州課、大阪本部ビジネス情報サービス課を経て、2015年1月からパキスタン駐在。

今年4月の中国パキスタン首脳会談で、両国は「中国パキスタン経済回廊」に関する460億ドル相当の協定・覚書を締結した。中パ回廊は2001年にグワダル港の開発に着工して以来、緩やかに進んでいた構想だが、物流はいまだにわずかである。まずは電力開発を重点的に進めるとともに、中国企業の進出を促し、徐々に大動脈化が進むのではなかろうか。

◆中パ回廊、3つのルート

「アジアインフラ開発銀行(AIIB)」「一帯一路構想」といったキーワードが聞こえて久しい。そうした潮流の中で、中国にとって西側の出口の一つであるパキスタンでは、産業大動脈の構想である「中国パキスタン経済回廊」は国の経済政策の中核に位置づけられている。
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初の統一地方首長選と国会議長のスキャンダル
『東南アジアの座標軸』第16回

12月 04日 2015年 国際

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宮本昭洋(みやもと・あきひろ)

りそな総合研究所顧問。インドネシアのコンサルティングファームの顧問も務め、ジャカルタと日本を行き来。1978年りそな銀行(旧大和銀)入行。87年から4年半、シンガポールに勤務。東南アジア全域の営業を担当。2004年から14年まで、りそなプルダニア銀行(本店ジャカルタ)の社長を務める。

12月9日に実施される正副首長を選出するインドネシア史上初の統一地方首長選挙で、地方における国政政党の勢力図が塗り替えられる可能性があります。イスラム系国民信託党の合流によって国会議席数で多数派を形成することになった与党連合ですが、野党連合のゴルカル党が伝統的に強いとされる地方選でさらに足場を固められるかが焦点です。

◆FI社の採掘契約延長を巡る裏取引疑惑

今回の統一地方首長選を前にゴルカル党を揺るがしかねない事態が発生しました。ゴルカル党所属の国会議長、セティヤ・ノバント氏のスキャンダルです。
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2016年のインドネシア経済、緩やかに回復か
『東南アジアの座標軸』第15回

11月 13日 2015年 国際

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宮本昭洋(みやもと・あきひろ)

りそな総合研究所顧問。インドネシアのコンサルティングファームの顧問も務め、ジャカルタと日本を行き来。1978年りそな銀行(旧大和銀)入行。87年から4年半、シンガポールに勤務。東南アジア全域の営業を担当。2004年から14年まで、りそなプルダニア銀行(本店ジャカルタ)の社長を務める。

インドネシアは今年、中国経済の減速、国際商品価格の低迷を受け、経済運営に苦しんできましたが、政府が発表した第3四半期の実質GDP(国内総生産)は事前予想の4.8%より低かったものの、前年同期比4.73%となりました。第2四半期の4.67%より回復しており、経済減速には底打ち感が見られます。

◆インフラ整備に向けた政府支出が加速

需要項目別に見ると、政府消費は、遅れていた予算執行が進んでおり、純固定資本形成とともに前期より伸びています。政府は、来年の国家予算のインフラ整備案件の入札を年内に終える方針を示していますから、景気低迷に一定の歯止めがかかることが期待されます。10月の消費者物価は前年比6.2%と前月の6.8%より低下して落ち着きを見せています。
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2000万人のインターネット市場
『夜明け前のパキスタンから』第7回

10月 30日 2015年 国際

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北見 創(きたみ・そう)

日本貿易振興機構(ジェトロ)カラチ事務所に勤務。ジェトロに入構後、海外調査部アジア大洋州課、大阪本部ビジネス情報サービス課を経て、2015年1月からパキスタン駐在。

パキスタンでは携帯電話の利用者数はここ10年で格段に増え、安価なモバイル・ブロードバンドの普及が進んでいる。2000万人がインターネットを利用する時代が到来している。

◆1億2000万人が携帯電話を利用

パキスタンの1億9000万人の市場は、食品やオムツといった消費財も有望だが、通信サービスも非常に期待のもてる市場だ。他国と同様、パキスタンにおいても通信環境の整備が進んでおり、携帯電話、インターネットの普及はめざましいものがある。

携帯電話の契約者数は2015年9月時点で1億2094万人となっており、普及率は63.3%となっている。 北西部のペシャワルで2014年12月、軍系列の学校をイスラム過激派の反政府武装勢力が襲撃して銃を乱射し、児童や生徒ら141人が殺害された事件を受けて、携帯電話の犯罪利用の抑止を目的に、SIMカードの指紋と国民番号の登録が義務付けられたため、一時的に減少はしているものの、都市部の成人であれば誰でも持っていると考えて差し支えないだろう。
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難民に不人気な日本にいまできること
『記者Mの外交ななめ読み』第12回

10月 23日 2015年 国際

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記者M

新聞社勤務。南米と東南アジアに駐在歴13年余。年間150冊を目標に「精選読書」を実行中。座右の銘は「壮志凌雲」。目下の趣味は食べ歩きウォーキング。

9月のシルバーウィークを利用して、妻とともにオーストラリア・シドニー郊外にある義母宅を再訪した。20年ほど前に訪ねた時と同じ場所だが家屋は建て替えられ、日本ではいわゆる豪邸の部類に入るかなり広くてしゃれた洋館である。正直驚いたが、それがにわかに、「日本ではどんなに逆立ちしてもこんな家には一生住めないだろうな」という羨望(せんぼう)と、「よくぞここまで頑張ってこれたものだ」という敬意にも似た感慨がない交ぜになった。

◆難民だった妻と家族

中国系ラオス人の妻も、妻の家族もみな、元難民である。1975年のベトナム戦争終結に伴う政治的混乱は隣国のラオス、カンボジアにも飛び火し、彼らの母国ラオスでは同年、王政が倒され、以来、人民革命党による一党独裁となった。同党は当初、国民に「政治的再教育」を強要し、それまでの自由や資本主義経済を謳歌(おうか)していた富裕層や華僑系の人たちは深刻な政治的迫害というよりも経済的な窮屈さや生活面での息苦しさなどから、母国脱出を企てるようになった。
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インドネシア高速鉄道計画、なぜ中国が受注できたのか
『東南アジアの座標軸』第14回

10月 09日 2015年 国際

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宮本昭洋(みやもと・あきひろ)

りそな総合研究所顧問。インドネシアのコンサルティングファームの顧問も務め、ジャカルタと日本を行き来。1978年りそな銀行(旧大和銀)入行。87年から4年半、シンガポールに勤務。東南アジア全域の営業を担当。2004年から14年まで、りそなプルダニア銀行(本店ジャカルタ)の社長を務める。

日本と中国がインドネシアを舞台に受注合戦を繰り広げてきたジャカルタと地方都市バンドンとの間を結ぶ高速鉄道(新幹線)計画は、大統領特使として9月29日に訪日していたソフィアン国家開発計画大臣が首相官邸で菅官房長官と会談して中国案を採用すると伝達し、日本政府側の大きな不興を買いながらひとまず決着をみています。

◆最初から中国に発注することを画策?

しかしながら、今回の決定過程には不可解な点がいくつもあります。インドネシア政府は当初、日本と中国の案は双方とも国庫負担が生じることや政府保証があることから白紙撤回を発表しましたが、その後、ナスティオン経済調整大臣が9月23日に谷崎泰明駐インドネシア日本大使と会談して改めて高速鉄道計画は再検討のうえ継続検討することを伝えています。
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