森下賢樹(もりした・さかき)
プライムワークス国際特許事務所代表弁理士。パナソニック勤務の後、シンクタンクで情報科学の世界的な学者の発明を産業化。弁理士業の傍ら、100%植物由来の樹脂ベンチャー、ラストメッセージ配信のITベンチャーなどを並行して推進。「地球と人にやさしさを」が仕事のテーマ。
第2回の「タイタニック・ジャパン」では、日本企業が国内で大量の特許を作り込んでいる間、日本の国力が漸落した話をしました。しかも、その大量の特許の利用率(利用件数/所有件数)は52%にとどまっています(2015年6月、特許庁「特許行政年次報告書2015年版」による)。つまり半分は休眠特許です。知財関係者の中には、本当は7割が休眠だという人もいます。実は私もそう思います。この状況下、知財立国日本の復興策は何でしょうか。
◆理想論
天下り式に言ってしまうと、有望な技術を探す企業に休眠特許を利用させ、技術の移転を図る。そして各社が得意とする技術をより先鋭化し、それらの組み合わせから革新的な製品群を創り出す。特許を核としたオープンイノベーションということです。ただし、ここまでなら経済産業省も言っていますよ。これを推進する私案は後述します。
記事全文>>