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中国の「シルクロード基金」 その狙いは?
『山田厚史の地球は丸くない』第43回

4月 03日 2015年 経済

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山田厚史(やまだ・あつし)

ジャーナリスト。元朝日新聞編集委員。「ニュース屋台村」編集主幹。

アジアインフラ投資銀行(AIIB)。一般になじみのない国際金融機関のことが、今週は新聞・テレビで話題になった。日本が創設メンバーに入らない、というより米国と一緒に「阻止」の側に回っていたのに、仲間と思っていた英国やフランス、ドイツが参加へと回り、大勢が決まってしまった。

「世界の潮流が読めていない」「対米追従で失敗した」などと批判が上がるほど稚拙な外交があらわになったが、その陰でもう一つ中国の戦略機関が産声を上げた。「シルクロード基金」だ。
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人を守るコミュニケーション
『ジャーナリスティックなやさしい未来』第44回

4月 03日 2015年 社会

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引地達也(ひきち・たつや)

コミュニケーション基礎研究会代表。毎日新聞記者、ドイツ留学後、共同通信社記者、外信部、ソウル特派員など。退社後、経営コンサルタント、外務省の公益法人理事兼事務局長などを経て、株式会社LVP等設立。東日本大震災直後から「小さな避難所と集落をまわるボランティア」を展開。

◆弱い社会的生きもの

人を「守る」ことを考えた時、そこには存在が脅かされる対象があるのを考えなければならない。命はもちろん、名誉や地位、金銭など。守るものが特定されれば、守るという行為は具体的になる。その具体的な行動はコミュニケーションを飛び越えてしまうので、コミュニケーションの存在はかすんでしまいそうだ。

しかし、何かに脅かされそうなときに、コミュニケーションはしなやかで強靭(きょうじん)な力を持ち、それが人を守ることを私たちは知っている。コミュニケーションで自分が守られていることを、私たちは忘れているだけであり、遠い過去に母に抱かれて、人によっては子守唄を聞き、人によっては呼びかけに泣き声で応じ、人によっては心の対話をしたような、母性とのコミュニケーションは、自分が「守られた」存在としてこの世に生まれ、そして育った過程では欠かせない行為だったはずである。ハイエナが目を光らせるアフリカのサバンナで産み落とされなくても、か弱い生命だった私たちは、「守られなければ」育たなかった。
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本気度が問われるジョコ・ウィドド政権の外国企業誘致
『東南アジアの座標軸』第7回

4月 03日 2015年 国際

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宮本昭洋(みやもと・あきひろ)

りそな総合研究所など日本企業3社の顧問。インドネシアのコンサルティングファームの顧問も務め、ジャカルタと日本を行き来。1978年りそな銀行(旧大和銀)入行。87年から4年半、シンガポールに勤務。東南アジア全域の営業を担当。2004年から14年まで、りそなプルダニア銀行(本店ジャカルタ)の社長を務める。

◆積極的投資の呼びかけ

インドネシアのジョコ・ウィドド大統領は、3月22日から25日までの日程で日本を公式訪問しました。滞在中に安倍首相との首脳会談、日本経済団体連合会(経団連)、日本商工会議所(日商)幹部との会談、さらに「インドネシア・ビジネスフォーラム」では自らが提唱する海洋国家構想の実現に向けてジャワ島以外の港湾建設計画、発電所建設などの必要性を訴え、日本企業に対してインドネシアへの積極投資を先頭に立って呼びかけました。これに応えるかのように日本政府は1400億円の円借款の供与を発表しています。

その後、大統領一行は日本の次の訪問先である中国に向かいましたが、今回の訪中前の3月11日付の現地報道では、駐インドネシア中国大使の発言として、大統領の海洋国家構想に対して400億ドル(約4兆8千億円)の資金提供を申し出ているようです。
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鬼のバンカー 初孫に学ぶ
『バンカーの目のつけどころ 気のつけどころ』第42回

3月 27日 2015年 経済

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小澤 仁(おざわ・ひとし)

バンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住17年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。

2月の終わりから3月初旬にかけて、娘が初孫を連れてタイに2週間ほど遊びに来てくれた。初孫は男の子で、名前はK君。私たち夫婦はタイ在住17年にもなるため、娘がタイに遊びに来ることはいわゆる“里帰り”になるだろう。いずれにしても2週間べったりとK君と付き合った。

もともと子供好きを自称している私であるが、自分の孫はやはり特別可愛い。夕食を食べにレストランに行っても「べったり」とかまっているので、「ジジ馬鹿だねぇ」と、初めてお会いした日本人の方にも揶揄(やゆ)される始末である。我が初孫のK君とじっくり2週間付き合ってみて、人間の本質に迫る多くのことをK君から教えてもらった。今回は、K君を題材にしてみたい。
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「震災での知的障がい者」を未来に生かせ
『ジャーナリスティックなやさしい未来』第43回

3月 27日 2015年 社会

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引地達也(ひきち・たつや)

 コミュニケーション基礎研究会代表。毎日新聞記者、ドイツ留学後、共同通信社記者、外信部、ソウル特派員など。退社後、経営コンサルタント、外務省の公益法人理事兼事務局長などを経て、株式会社LVP等設立。東日本大震災直後から「小さな避難所と集落をまわるボランティア」を展開。

◆初めての国際舞台

 仙台市で開催された国連世界防災会議のテーマ別セッション「多様性と災害対応~障がい者・LGBT・ジェンダー・外国人の視点から~」が3月16日、同市で行われ、宮城県気仙沼市本吉町の知的障がい者の母のグループ「本吉絆つながりたい」の小野寺明美さんが登壇し、災害における知的障がい者に関する問題と、その家族の苦悩などを語った。

「震災と障がい者」の問題は支援が行き届かない切実な問題だが、なかなかその問題を発信する機会がなく、小野寺さんも事あるごとに説明してきたが、今回は初めての国際舞台。このセッションでは、スピーカー5人のうち、小野寺さんが唯一の震災被害の当事者だった。
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所変われば品変わる
『実録!トラブルシューティング』第8回

3月 27日 2015年 経済

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東洋ビジネスサービス

1977年よりタイを拠点として、日本の政府機関の後方支援に携わる。現在は民間企業への支援も展開、日本とタイの懸け橋として両国の発展に貢献することを使命としている。

今回は、タイで仕事をしていく際の様々な細かな問題をご紹介します。タイ語が読めない・しゃべれない大抵のタイへの赴任者にとって、ちょっとしたことが思いにもかけないような大事となることはよくあります。

まずは、名刺に関するトラブルです。弊社の名刺は建築士である創業者がデザインした会社のロゴを使用しているのですが、そのロゴはタテヨコ比が黄金比(1:1.618)となっている少し特殊なものです。日本で一般的な名刺のサイズは4号(9.1センチx5.5センチ)です。このサイズの名刺から黄金比を作成するには横を2ミリほどカットする必要があります。日本の印刷屋では一言伝えるだけで済みますが、タイでは出来上がるまで4カ月もの時間を要しました。
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次代の有望市場へ出張してはいかが?
『夜明け前のパキスタンから』第1回

3月 27日 2015年 国際

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北見 創(きたみ・そう)

日本貿易振興機構(ジェトロ)カラチ事務所に勤務。ジェトロに入構後、海外調査部アジア大洋州課、大阪本部ビジネス情報サービス課を経て、2015年1月からパキスタン駐在。

次の有望市場はどこだろうか――。そう考えたときに、世界第6位の人口規模を誇るパキスタンを挙げるビジネスマンは多くはないはずだ。現在、日本ではアジアの需要を取り込む機運が高まっているが、まだ海外事業に取り組んで日の浅い中堅・中小企業であれば「タイ、インドネシア、ベトナムあたりやないかなあ」という答えが多いはずだ。そうした主要国の後にミャンマーなどの国名が出てくるのであって、「インドまではちょっとなあ」という企業も多いだろう。しかし、すでにアジア、中東に拠点を構え終えた大企業が、徐々にパキスタンを射程にとらえ始めている。

◆パキスタンのチャンスとは

「夜明け前のパキスタン」という題名にしたものの、ミャンマーのように夜明けが訪れるかは分からない。1990年代に在パキスタン日本大使館に勤めていたM氏に話を聞くと、「20年前もいつか急成長する国だと言っていた」そうだが、ついぞ急成長せず、日本企業の進出ラッシュは来ていない。しかし、数字だけみるとこれほど潜在性のある市場はまれだろう。
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遠ざかる沖縄 民意を示したら報復が来た
『山田厚史の地球は丸くない』第42回

3月 20日 2015年 経済

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山田厚史(やまだ・あつし)

ジャーナリスト。元朝日新聞編集委員。「ニュース屋台村」編集主幹。

「うりずん」と呼ばれる春の暖気が沖縄を包むこの季節。コバルトブルーがまぶしい大浦湾で、冷え冷えする光景が展開されている。米軍普天間(ふてんま)基地の移転先であるキャンプシュワブの沖合で、日本政府によるボーリング調査が始まった。

反対する住民がカヌーで接近する。海上保安庁の警備艇が出動し、追い散らす。ゲート前では反対派が居並ぶ警備員に詰め寄る。海で、陸で、逮捕者が出た。米兵は表に出てこない。基地拡張を巡り、争っているのは日本人、その多くが沖縄の人たちだ。
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クリンビー(タイランド)
日系企業紹介『おじゃまします』第23回

3月 20日 2015年 経済

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バンコク週報

1976年10月創刊のタイで発行する日本語新聞。在タイビジネスマンに向けてタイの政治・経済・社会ニュースから人物紹介まで多彩なコンテンツを提供している。

◆真空洗浄システムを世界で初めて実用化

「実際に部品を洗浄してお見せしたら急に話し合いを始めたんです。断る口実を探しているのかと思ったのですが、実は…」

工業洗浄機製造大手、クリンビー(タイランド)の山本雅之社長はそう言ってほほ笑む。この時、きれいになりすぎて今までの洗浄では確認できなかった擦り傷が発覚。加工工程の問題点が判明したことで、関係者を慌てさせることになったという。
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「侵略戦争」の否定とメディアの検証
『ジャーナリスティックなやさしい未来』第42回

3月 20日 2015年 社会

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引地達也(ひきち・たつや)

 コミュニケーション基礎研究会代表。毎日新聞記者、ドイツ留学後、共同通信社記者、外信部、ソウル特派員など。退社後、経営コンサルタント、外務省の公益法人理事兼事務局長などを経て、株式会社LVP等設立。東日本大震災直後から「小さな避難所と集落をまわるボランティア」を展開。

◆訂正記事から

新聞社の訂正記事から話を展開するのはいささか気が引ける思いではあるが、3月15日付朝日新聞の訂正記事はそれ自体が大事な問題を内包しているので、まずは、訂正文をそのまま引用する。

14日付「北岡氏『侵略戦争』70年談話有識者懇で認識」の記事で、見出しのほか、本文中に北岡伸一・国際大学長が先の大戦について示した認識が「侵略戦争であった」とある部分は、「歴史学的には侵略だ」の誤りでした。懇談会の終了後、記者団の取材に応じた北岡氏は先の大戦について「私はもちろん侵略だと思っている。歴史学的には」と答えていましたが、「侵略戦争」という表現は用いませんでした。確認が不十分でした。訂正しておわびします。(以上引用終わり)
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