山田厚史(やまだ・あつし)
ジャーナリスト。元朝日新聞編集委員。「ニュース屋台村」編集主幹。
果たしてこれを「放言癖のある年寄り政治家の妄言(もうげん)」と片付けていいのだろうか?
訪問先台湾での麻生太郎自民党副総裁の発言である。
「日本、台湾、米国をはじめとした有志国に強い抑止力を機能させる覚悟が求められている。戦う覚悟だ。お金をかけて防衛力を持っているだけではダメなんだ。いざとなったら使う。台湾防衛のために」
台湾当局に招待され、内外の政治家や外交関係者を集めた席でのスピーチだった。
「台湾海峡の平和と安定は、わが国はもとより国際社会の安定にとって重要な課題だ。 最も大事なことは、台湾海峡を含むこの地域で戦争を起こさせないことだ」と言いつつ、そのための抑止力として日・台・米の結束を強調した。「抑止力は能力(戦力)がいる。そして、力を使うという意思を持ち、それを相手に教えておく。その三つがそろって抑止力になる」と語った。 記事全文>>