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科学技術&アート
『週末農夫の剰余所与論』第23回

1月 19日 2022年 社会

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山口行治(やまぐち・ゆきはる)

o 株式会社エルデータサイエンス代表取締役。元ファイザーグローバルR&Dシニアディレクター。ダイセル化学工業株式会社、呉羽化学工業株式会社の研究開発部門で勤務。ロンドン大学St.George’s Hospital Medical SchoolでPh.D取得(薬理学)。東京大学教養学部基礎科学科卒業。中学時代から西洋哲学と現代美術にはまり、テニス部の活動を楽しんだ。冒険的なエッジを好むけれども、居心地の良いニッチの発見もそれなりに得意とする。趣味は農作業。日本科学技術ジャーナリスト会議会員。

今年は雪が深い。農園には雪の下の白菜やネギなどがあり、野菜は甘くなっているけれども、収穫は困難だ。春の雪どけを待つしかない。農作業を同じ場所で15年以上継続していて、同じ天候はない。ソビエト型の計画経済が失敗したのも当然だろう。それでも素人の多品種少量栽培は、完全無農薬有機栽培で美味(おい)しいと、しだいに人気が出てきている。カエルや蝶だけではなく、サルにも人気があるので困ったものではある。

雪どけを待つ軽トラ=2021年12月29日 筆者撮影

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学びで「開かせる」ためのプレーヤーを求めて
『ジャーナリスティックなやさしい未来』第225回

1月 17日 2022年 社会

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引地達也(ひきち・たつや)

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◆歴史・継承・発展

文部科学省の障がい者の生涯学習を推進する事業を進める中で、今年度の「市民と障がい者が学び合う」というコンセプトのオープンキャンパスは終了し、来年度に向けての構想を練り始めている。オープンキャンパスに見学に来ていた東京都教育庁から過日、インタビューを受けて、自分が数年やり続けていることを都内で自然発生的にできないかという発想に行き着く。

都教育庁では社会教育の枠組みで障がい者の生涯教育を考えてきており、公民館を舞台に障がい者が地域で学ぶ「青年学級」が全国に先駆けて始まった歴史がある。今後は歴史の継承と発展が課題だ。

その未来を描く時に、障がい者側のニーズはひしひしと感じながら、問題は誰がそれを担うかである。「みんなの大学校」のキャッチフレーズでもある、関わる人が「開く」ための学びを実施するプレーヤーがいないのである。教育・産業・福祉などの各分野にまたがるこの「障がい者の学び」のプレーヤーを作るという視点での取り組みが急務だ。

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「台湾有事」と敵基地攻撃
『山田厚史の地球は丸くない』第204回

1月 14日 2022年 政治

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山田厚史(やまだ・あつし)

ジャーナリスト。元朝日新聞編集委員。「ニュース屋台村」編集主幹。

「台湾有事」がまことしやかに語られるようになった。産経新聞は元旦の1面で論説委員長が「『台湾有事』がごく近い将来起きる可能性は、かなりある」と書いた。根拠は示されていないが、「習近平国家主席が目指す『台湾統一の夢』を甘く見てはならない」と警告している。

 安倍晋三元首相は昨年12月1日、台湾で開かれたシンポジウムにオンラインで参加し、「台湾有事は日本有事であり、日米同盟の有事でもある。この点の認識を習近平国家主席は、断じて見誤るべきではない」と語った。中国が台湾に侵攻したら日本やアメリカが参戦することを習近平主席は覚悟せよ、と言わんばかりの発言だ。

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「地政学」について考える(その6)-米中対立
『視点を磨き、視野を広げる』第57回

1月 12日 2022年 経済

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古川弘介(ふるかわ・こうすけ)

海外勤務が長く、日本を外から眺めることが多かった。帰国後、日本の社会をより深く知りたいと思い読書会を続けている。最近常勤の仕事から離れ、オープン・カレッジに通い始めた。

はじめに:グローバル資本主義

今回は、米中対立の背景としてのグローバル資本主義について考えたい。グローバル資本主義とは、ヒト・モノ・カネの国境を超えた自由な移動による効率性向上で収益を追求する現代の資本主義システムを表す言葉である。前稿では、格差研究で知られる米国の経済学者ブランコ・ミラノヴィッチ(ニューヨーク市立大学大学院客員教授)著『資本主義だけ残った――世界を制するシステムの未来』を参考にして、米国=リベラル能力資本主義、中国=政治的資本主義という特徴を比較した。ただし本書では、米中対立を「民主主義対専制主義」のように対立的に捉えるのではなく、資本主義システムとしての同質性に注目した考察がなされている。そうした両国を結びつけているのは、グローバリゼーション(グローバル化)である。そこで本稿では、本書が提示する三つの視点――エレファントカーブ、アンバンドリング、移民と腐敗――からグローバル化を捉えることで、グローバル資本主義の光と陰が米中関係に与える影響について考えてみたい。

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オープンキャンパスの扉を開き続けるということ
『ジャーナリスティックなやさしい未来』第224回

1月 10日 2022年 社会

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引地達也(ひきち・たつや)

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4年目の挑戦

文部科学省の障がい者の生涯学習を推進する事業の一環である、市民と障がい者が共に学ぶ「オープンキャンパス」が先般、東京都国分寺市の本多公民館を主会場に、兵庫県西宮市の会場とを結んで行われた。今回はコロナ禍の中で大々的な参加者の呼びかけは行わず、国分寺市の青年学級「くぬぎ学級」のメンバーやみんなの大学校の学生や関係者などが集まったが、結果的に障がいの種類も様々な方々が集まり、「支援者」「要支援者」の立場であっても、同じテーブルについて学び合った瞬間にインクルーシブな「学び合い」を目指した。

誰もが学び合える「場」をどのように作るのか、という国としても、社会にとっても、大きな課題に向けたこの取り組みは、私にとっては4年目の挑戦。少しずつではあるが、その形が浮かび上がってくるような気がしているが、まだまだ緒に就いたばかりだ。

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コロナも悪いことばかりじゃない?-新年の抱負
『バンカーの目のつけどころ 気のつけどころ』第209回

1月 07日 2022年 経済

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小澤 仁(おざわ・ひとし)

o バンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住24年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。

2022年もコロナとともに始まった。コロナと「共生」してもうすぐ2年になる。いつになったらこのコロナは収まるのであろうか? 「ニュース屋台村」でも以前ご紹介したが、20年9月時点の欧米のインターネット上の論文を分析したところ、「コロナの感染収束時期について政治経済の専門家は21年、医療関係者は22年、感染症専門家は23年が大勢」であった。人間はついつい自分に都合の良いほうに物事を解釈する「正常性バイアス」という性質を持っている。このためコロナ収束についても楽観的見通しが多く存在した。しかし現在は楽観論だけでなく、コロナ収束にあと数年かかるという慎重な声も聞こえてくるようになった。

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「メディアの未来」を障がい者の中から見てみる
『ジャーナリスティックなやさしい未来』第223回

1月 04日 2022年 社会

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引地達也(ひきち・たつや)

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◆倫理の感覚を養う

最近刊行されたジャック・アタリ著『メディアの未来』(林昌宏訳、プレジデント社)は人類のメディア史を振り返りながら、今起こっている現状の必然性を説き、未来のメディアを予測している内容である。そこには悲劇的な現状をあぶりだしながら希望の光も見せてはくれているが、現状のメディアを取り巻く世界、もしくはメディアに取り巻かれている社会を見渡すとその光はほのかではかなく、悲観する気持ちになってくる。

それでもなお、私たちは前に行かなければいけない。明るい未来に向けて、私たちはどこに向かえばよいのだろう。その答えとしても、私が進めていきたいのが、支援が必要な人に向けてのメディア教育なのか、と思う。

メディアの使い方ではなく、メディアとどう向き合えばよいかを考えられるようにする社会倫理の感覚を養うこと、それは私たちが人というか弱い存在であることの自覚から始まるから、哲学的な問いかけも必須だ。

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「批判野党」を責めるな! 問題は「国会構造」にある
『山田厚史の地球は丸くない』第203回

12月 24日 2021年 政治

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山田厚史(やまだ・あつし)

ジャーナリスト。元朝日新聞編集委員。「ニュース屋台村」編集主幹。

「18歳以下への10万円相当給付」。景気対策か、貧困対策か、はたまたコロナ対策か。論議を呼んだ現金給付は、子どものいる家庭には「年の瀬のボーナス」となった。ところが、シングルマザーの一部にこの10万円が届かないという事態が起きている。給付に10月の児童手当リストを使ったため、9月以降に離婚した夫婦の場合、夫の口座に10万円が振り込まれた。面倒を見ていない父親にカネがわたり、子どもを育てる母親に連絡がない。そんなケースが多発しているという。

立憲民主党はこの問題を取り上げ、善処を求める要望書を提出した。だが、松野博一官房長官は「今般の給付では難しい面がある」と述べるにとどまった。煩雑(はんざつ)な事務的手続きがあり、対応できかねる、というわけだ。

実際に子育てしている親が支給対象になるべきだ、という立憲民主党の主張は正しい。総選挙の敗北を受けて誕生した泉健太氏を代表とする新執行部は「提案型政策」を掲げる。「子育てする母に10万円を」という政策は、提案路線に沿う。

「自公政権に足らないこと」を立憲が主張し、存在感を示す。「提案型」にはそんな気配が漂うが、それが野党の役割だろうか。

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世界は「無関係」でできている
『WHAT^』第40回

12月 22日 2021年 文化

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山口行治(やまぐち・ゆきはる)

o 株式会社エルデータサイエンス代表取締役。中学時代から西洋哲学と現代美術にはまり、テニス部の活動を楽しんだ。冒険的なエッジを好むけれども、居心地の良いニッチの発見もそれなりに得意とする。趣味は農作業。日本科学技術ジャーナリスト会議会員。

筆者撮影

『巨匠とマルガリータ』(ミハイル・ブルガーコフ、池澤夏樹=個人編集 世界文学全集I-5、河出書房新社、2008年)は面白くて読むのを止められないぐらい、危険な小説だ。ローリング・ストーンズの「悪魔を憐れむ歌」にインスピレーションを与えたという逸話があるらしい。しかし、ブルガーコフがこの長編小説の原稿を書いていた時には、出版される見込みは全くなかった。

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医療的ケア者への生涯学習に誰が向き合うのか
『ジャーナリスティックなやさしい未来』第222回

12月 20日 2021年 社会

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引地達也(ひきち・たつや)

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◆変わらない現状

 「第2回医療的ケア児者の生涯学習を推進するフォーラム」が10月29日、東京都渋谷区の国立オリンピック記念青少年総合センターを会場にズーム参加とのハイブリットで行われた。総勢約250人の参加者は昨年より増加しており、医療的ケア者の学びの世界と可能性が少しずつ広がっているのを実感したが、保護者や関係者の痛切な思いは、国の制度がない現状の改善を促している現状は変わらないままだ。

このフォーラムは、この「学びの場が与えられていない」状況の改善に向けて昨年から各地の声を結び付け、それを発信していこうと、みんなの大学校と重度障害者・生涯学習ネットワークが主催となり、文部科学省の「学校卒業後における障害者の学びの支援に関する実践研究事業」の一環として、文科省の障害者の生涯学習を推進する政策に位置づけようとの狙いで行われている。

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