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人事政策の抜本的改革の提言(その3)-新人事制度の骨格
『バンカーの目のつけどころ 気のつけどころ』第199回

8月 13日 2021年 経済

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小澤 仁(おざわ・ひとし)

o バンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住23年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。

 日本の会社組織は通常、「社長-役員-部長-課長-係長-社員」といった役職で構成されたピラミッド形の組織となっている。こうしたピラミッド形組織はいつごろから一般化したのであろうか? このような組織形態が誕生したのは「フランス革命による近代国民国家が成立した19世紀ごろの軍隊に起源がある」と言われている。

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お金をどう使うか、で問われる人生の真価
『ジャーナリスティックなやさしい未来』第217回

8月 13日 2021年 社会

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引地達也(ひきち・たつや)

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◆当事者との関係性に影響

最近、お金について、意識しなければいけない機会が多い。引きこもりで悩みながらも、海外の株式運用で日本にいる平均年収の何十倍も稼ぐ人、これまでの蓄財をどうしたらよいか悩む人など。持っている人の使い道はその人の自由である分、その自由の中で何に使うのかは人格が問われるから結構難しい。

ただ「人格を問われる」ことに意識が行かない人には、何に使おうが自分の勝手なのだから、とても気楽かもしれない。ただ、その場合によくあるのは「持っていること」に慣れると持たない不安も出てくるらしく、妙にケチな体質になることもあるのはよく見てきた。

この「お金との付き合い方」は、当事者がよく支援者の「付き合い方」を見ていると感心することがある。持ち物や家、実家の経済状態など、断片的な情報からその人の経済感覚や実際の「お金回り」を想像しているようで、これが微妙に関係性にも影響を与えることもある。

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カジノは再び東京へ
『山田厚史の地球は丸くない』第193回

8月 06日 2021年 経済

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山田厚史(やまだ・あつし)

ジャーナリスト。元朝日新聞編集委員。「ニュース屋台村」編集主幹。

横浜市長選挙が「菅政権の命運を賭けた選挙」になってきた。同時に、最大の焦点だった「カジノ誘致」が急速にしぼんでしまった。「カジノは東京に行くのでは」。そんな声が自民党関係者から漏れる。いったい何が起きているのか。

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空想数理哲学が地球を救う
『週末農夫の剰余所与論』第20回

8月 06日 2021年 社会

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山口行治(やまぐち・ゆきはる)

o 株式会社エルデータサイエンス代表取締役。元ファイザーグローバルR&Dシニアディレクター。ダイセル化学工業株式会社、呉羽化学工業株式会社の研究開発部門で勤務。ロンドン大学St.George’s Hospital Medical SchoolでPh.D取得(薬理学)。東京大学教養学部基礎科学科卒業。中学時代から西洋哲学と現代美術にはまり、テニス部の活動を楽しんだ。冒険的なエッジを好むけれども、居心地の良いニッチの発見もそれなりに得意とする。趣味は農作業。日本科学技術ジャーナリスト会議会員。

夏野菜が最盛期になっている。ほぼ毎日、友人たちと4人で食べている。サルたちにも多少分配して、それでも食べきれない。地元の産直に並んでいる野菜と同じで、スーパーの野菜とは異なる。ピーマン4種類、ナス6種類、キュウリ3種類など、天候リスク対策として多品種少量栽培をしている。味も異なるので、料理が楽しめる。

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哲学が切り開く障がい者との楽しい対話とおもしろい学び
『ジャーナリスティックなやさしい未来』第216回

7月 30日 2021年 社会

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引地達也(ひきち・たつや)

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◆必要のない国際理解から

みんなの大学校の「国際理解」の講義で、インド人講師が「なぜ国際理解が必要でしょうか?」との問いに、ある学生はこう答えた。「必要とは思っていません。何か面白いものが砂金を探すような感じであるのか聞いている感じです」。

義務教育では他国の文化や歴史を理解することが国際協調の基本ということかもしれないが、実際は「国際理解」を意識しなくても生きていける人は多い。だから、楽しい話題を、砂金を探すように、聞き入るのは、その学生にとっては至極当たり前。これを「国際社会に生きる私たち」のあり方、という括りで道徳的に捉えると、先ほどの回答には眉をしかめるだろう。

しかし、これを「哲学」で捉えると、なかなか鋭い回答である。この切り口で話を展開すれば、また新たな発見があるかもしれない―そんな思いで、『哲学がかみつく』(デイヴィッド・エドモンズ、ナイジェル・ウォーバートン著、佐光紀子訳、柏書房、2015年)を教材に授業をしてみたら、やはり面白かった。

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労働力は一体どれほど減るのだろうか(1)【連載企画:人口動態と労働市場(全5回)】
『山本謙三の金融経済イニシアティブ』第45回

7月 26日 2021年 経済

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山本謙三(やまもと・けんぞう)

o オフィス金融経済イニシアティブ代表。前NTTデータ経営研究所取締役会長、元日本銀行理事。日本銀行では、金融政策、金融市場などを担当したのち、2008年から4年間、金融システム、決済の担当理事として、リーマン・ショック、欧州債務危機、東日本大震災への対応に当たる。

今回から「人口動態と日本経済」の第2シリーズとして、「人口動態と労働市場」(全5回)をお届けする。 

働き手の中心となる生産年齢人口(15~64歳)は、今後年率1%程度のスピードで減少していく。実質成長率や国民1人当たり実質成長率を維持するには、①就業者の増加と②労働生産性の向上が欠かせない。

就業者の増加を期待できるのは、女性、高齢者、外国人の三つのカテゴリーしかない。それぞれの現状評価に先立ち、第1回の本稿では、生産年齢人口の減少が労働力にどれほどのインパクトをもつかを確認してみよう。

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人事政策の抜本的改革の提言(その2)
『バンカーの目のつけどころ 気のつけどころ』第198回

7月 23日 2021年 経済

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小澤 仁(おざわ・ひとし)

o バンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住23年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。

日本は世界の他の国々と比べてみると、極めてユニークな雇用慣行を採用している国である。それが「終身雇用」と「年功序列賃金」である。なぜ日本はこのようなユニークな雇用慣行を採用してきたのであろうか? その理由を知るには日本の歴史を振り返る必要がある。第2次世界大戦によって社会的な働き手世代(生産年齢人口)を大量に失った日本は、人手不足を補うために若手の未経験者を採用するしかなかった。戦時中の日本政府の「産めよ、殖(ふ)やせよ、国のため」政策により発生した団塊世代の人たちである。しかし、未経験者に対して復興過程の日本企業は高額の賃金が払えない。一方で「金の卵」である若手労働者を他社に引き抜かれないようにしなくてはならない。こうした時代の必然によって生み出された雇用慣行が「終身雇用」と「年功序列賃金」である。この制度の本質は「キャリアの途中までは貢献度より低い給料を支払い、50歳くらいで貢献度より高い後払い賃金をもらえる」という「生涯賃金の後払い」の仕組みである。

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ICT社会を抗いながら生き抜く
『四方八方異論の矛先-屋台村軒先余聞』第2回

7月 21日 2021年 社会

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記者M(きしゃ・エム)

新聞社勤務。南米と東南アジアに駐在歴13年余。座右の銘は「壮志凌雲」。新型コロナ禍に伴う在宅勤務が1年以上続く現在の日課は、夜明け前から歩き始める10キロウォーキングと夕方の5キロ程度の散策。不要不急の外出は控え、休みの時は動画配信サービス「ネットフリックス」で見る韓国ドラマにどっぷりハマっている。

「ニュース屋台村」はfacebookのアカウントを持っている(https://www.facebook.com/newsyataimura)。新着の論考を公開する折に、より広範な読者の関心を集めたいと開設したもので、一部を除いて毎回、日本時間午前6時のアップロード公開の直後に、その時期の旬の花の写真を載せている。実はこの写真の大半は、筆者が毎日、夜明け前後に行っている10キロウォーキングの途中で目に入った花をガラケーのカメラで接写し、帰宅後にパソコンに移してアップロードしたものだ。時に刻一刻と変化する朝焼けの濃紺、青、オレンジ色などのグラデーションを楽しみながら、いつも歩いている江戸川沿いの遊歩道のそばに咲く花もあれば、民家の軒先で見つけた花、わが家の庭の花もある。つい先日、百日紅(サルスベリ)が今年最初の白い花をつけた。残念ながら解像度がイマイチなのは、ガラケーのカメラ性能におのずと限界があるからだ。

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その一言で「世界が変わる」と思うことから
『ジャーナリスティックなやさしい未来』第215回

7月 19日 2021年 社会

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引地達也(ひきち・たつや)

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◆人を救える、から

 最近は支援の現場でのコミュニケーションに関する問い合わせや研修が相次ぎ、「僭越(せんえつ)ながら」と思いながら福祉事業所の支援員らにアドバイスをしている。

私なりに自分の経験から得たノウハウを言語化したものを伝える中で、知ることによって、その人の世界が変わる、きっと支援が楽しくなる、きっと支援される人も喜ぶはず、と思い話をするから、自然と言葉も熱を帯びてくる。

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不平等五輪と日本の政局
『山田厚史の地球は丸くない』第192回

7月 16日 2021年 経済

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山田厚史(やまだ・あつし)

ジャーナリスト。元朝日新聞編集委員。「ニュース屋台村」編集主幹。

無観客五輪とワクチン失速。菅義偉首相の再選シナリオは狂った。オリンピックさえ始まれば、国民の気分は一変する。オリパラが終わる頃、ワクチン接種は一巡し、感染への不安は薄らぐ。五輪の高揚感と、コロナ危機の沈静化。そのタイミングで解散に打って出れば勝機はある。自公安定政権を守れば自民党総裁選を突破できる――。

 都合のいい楽観論だが、これ以外に政権延命の道はない。政治家人生を賭けた大博打に出た、というのが現状である。

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