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ジンタナさんの退職と日本人クレーマー
『バンカーの目のつけどころ 気のつけどころ』第32回

10月 31日 2014年 経済

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小澤 仁(おざわ・ひとし)

バンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住16年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。

バンコック銀行のシーロム本店にある日本語カウンター「JAPAN DESK」の創始者の1人であるジンタナさんが退職する。

この記事を読み進めていただく上で読者の皆様の誤解を避けるために、バンコック銀行の日本人向けサービスについて若干説明させていただきたい。私がバンコック銀行に転職したのは2003年4月。前任には同じ東海銀行から出向、転職された新井寿さんがおられ、バンコック銀行の日系企業向け取引の礎を築き上げられていた。その基盤の上に更に準備を行い、04年10月より日系企業部という組織が発足した。この組織の英文呼称として当初使用したのが、一般的になじみのある「JAPAN DESK」であった。

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競争力を取り戻そう(その2)
『バンカーの目のつけどころ 気のつけどころ』第31回

10月 17日 2014年 経済

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小澤 仁(おざわ・ひとし)

バンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住16年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。

日本企業の競争力が徐々に失われてきている現状について前回説明させて頂いた。今回はその原因などについて分析してみたい。

「デザイン家電、なぜ日本は作れない?」。日経ビジネス2014年9月15日号で、このテーマのスペシャルレポートが掲載された。大変示唆に富んだ記事である。「最近日本ではデザイン家電が売れ行きを伸ばしている。だが市場の中心にいるのは米アップルや英ダイソンなど海外勢ばかり。日本の家電メーカーはせっかくうまみある市場で存在感を打ち出せていない」(日経ビジネスより抜粋)。

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競争力を取り戻そう!(その1)
『バンカーの目のつけどころ 気のつけどころ』第30

10月 03日 2014年 経済

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小澤 仁(おざわ・ひとし)

バンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住16年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。

毎年秋に行っている約1カ月の日本出張を終えて、9月終わりにバンコクに戻ってきた。「街を歩く人の洋服が暗く、人々の顔から笑顔が見られない」「電車に乗っている人は若い人が少なく、また皆黙々と携帯電話に向かっている」など相も変わらずバンコクとは異なる風景に驚かされる。

しかし今回私が訪問した中で最もびっくりした場所は、家電量販店である。そろそろバンコクのアパートに置いてあるホストコンピューターを買い換えようかと思い、都心の家電量販店のパソコン売り場を訪ねて見た。
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考えて、考えて、考え抜こう!
『バンカーの目のつけどころ 気のつけどころ』第29回

9月 19日 2014年 経済

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小澤 仁(おざわ・ひとし)

バンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住16年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。

私が統括するバンコック銀行日系企業部では、新入社員が入ってくると、私が自ら60~70時間のレクチャーを英語で行う。もちろん提携銀行から受け入れている日本人出向社員も例外ではない。毎回たくさんの課題を出し、その発表を英語でやらせることにより、恥も外聞もなく英語を使わなければいけない状況に追い込む。もちろんテーマは日系企業部の商品やタイの法律であったり、実務に基づくものであったりする。

もう何年もこうしたことをやってきているが、提携銀行からの出向者の反応を見て、「やっぱりか」と思う現象がいくつもある。それは「自分の仕事についてざっくりとした知識しか持ち合わせず、深掘りされていない」ことである。
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老人よ!大志をいだけ―地域再生への提言(その2)
『バンカーの目のつけどころ 気のつけどころ』第28回

9月 05日 2014年 経済

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小澤 仁(おざわ・ひとし)

バンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住16年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。

日本の地域再生を図る上で最も重要なことは「若い女性が定着する環境づくり」であり、そのための第1歩として、産業育成の方法について前回、私案を紹介させていただいた。今回は「赤ちゃんの育児を含めた教育環境の整備」についてお話ししたい。

◆「家族や子供は仕事よりも大事」は本当か

最近の日本の論調を見ていると、「赤ちゃんの育児に関わる問題」は「イコール託児所不足」の問題のように聞こえる。核家族化が進み都会で働きながら育児を行わなければならない女性にとって、託児所不足は確かに死活問題である。しかしそれ以上に、日本には大きな問題があると私は考える。普段はまったく子供に対して無関心でありながら、何か事が起こると一斉に魔女狩りのように走る日本の社会風潮である。
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一つの道をひたすら突き進む-地域再生への提言(その1)
『バンカーの目のつけどころ 気のつけどころ』第27回

8月 22日 2014年 経済

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小澤 仁(おざわ・ひとし)

バンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住16年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。

バンコック銀行は、日本の金融機関27行と業務提携契約を結んでいる。こうした提携金融機関との協力関係に基づき、私は年に2回これらの銀行を訪問し、顧客訪問、顧客向けセミナーを行っている。こうした日本各地の訪問は既に10年になろうとしているが、いよいよ深刻化していると思われるのが、地方経済の衰退である。

札幌、仙台、金沢、名古屋、広島、福岡など一部の地方中核都市では人口増加の傾向が見られるが、近隣の土地からの人口流入の結果であり、その地域全体としては人口減少、経済縮小に直面している。政府や地方自治体もこうした事態に危機感を持ち、ここ数年何らかの手を打とうとしているが、「相も変わらず補助金頼みの農業振興や特産物の売り込み、観光誘致」としか私の眼には映らない。今回は、私が考える地域再生案について、大胆に提言をしてみたい。
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日本の自動車産業の生き残り策を考える
『バンカーの目のつけどころ 気のつけどころ』第26回

8月 01日 2014年 経済

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小澤 仁(おざわ・ひとし)

バンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住16年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。

日本にいるとあまり実感がないかも知れないが、今や日本の製造業はジリ貧状態にある。日本の屋台骨を支えているのは唯一、自動車産業のみである。しかし、日本の自動車産業も生き残りが可能か否かの瀬戸際に立たされているように思える。日本を代表する自動車メーカーであるトヨタ自動車や本田技研工業も当然、大変な危機感をもって自社の経営戦略を立てていることは私も十分承知している。今回は、外部の眼から見た日本の自動車産業の問題点を、私なりに検討してみたい。

◆米のものまねから始まった日本の自動車産業

2014年3月22、23の両日にわたりTBS系列で放映された「リーダーズ」というテレビドラマは日本の自動車産業の興盛期をつづったものであり、特にトヨタ自動車及び関連会社にお勤めであった方々からは大きな支持を得た番組である。そこには、アメリカで開発された自動車を国民化したいという熱い思いの人々が描きだされ、創意工夫の中で夢を実現していった話が展開されている。
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日本食品のタイ向け輸出はなぜ難しいのか
『バンカーの目のつけどころ 気のつけどころ』第25回

7月 18日 2014年 経済

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小澤 仁(おざわ・ひとし)

バンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住16年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。

タイは世界中で最も親日的な国である。タイ人が海外で一番行きたい国は日本である。親日的なタイだからこそ日本企業ならびに日本人が出資している法人数はタイ全土で7000社を超える。また、日本食レストランも同様にタイ全土で2000店を超える。

「日本食レストランがこれだけあれば、日本からの食品輸出も簡単に違いない」。日本にいる方々がこう考えても不思議ではない。ところがどっこい!そうは問屋がおろさないのが日本食品のタイ向け輸出である。今回は日本食品のタイ向け輸出がなぜ難しいのかを考えてみたい。
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優れたマネジャーの条件とは何か?
『バンカーの目のつけどころ 気のつけどころ』第24回

7月 04日 2014年 経済

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小澤 仁(おざわ・ひとし)

バンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住16年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。

日本ではほとんど知られていないが、グーグルには「優れたマネジャーであるための8つのルール」が存在する。私が日本でほとんど知られていないと断言するのは、グーグルの日本語検索で「グーグル」「ルール」をキー検索しても該当する記事が出てこないからである。今回は、このグーグルがはじき出した8つのルールについてお話ししたい。

グーグルは2009年から2年間にわたり、優れたマネジャーの特徴を明らかにするための「プロジェクト・オキシジェン(Project Oxygen)」を立ち上げ、膨大なデータを解析し、独自なモデルを構築した。その研究成果については11年3月11日付の米紙ニューヨークタイムズに公表された。まずは、このニューヨークタイムズに掲載された「グーグルの8つのルール」の内容をご紹介しよう。
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コンサルタントに丸投げする会社に将来はない
『バンカーの目のつけどころ 気のつけどころ』第23回

6月 20日 2014年 経済

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小澤 仁(おざわ・ひとし)

バンコック銀行執行副頭取。1977年東海銀行入行。2003年より現職。米国在住10年。バンコク在住16年。趣味:クラシック歌唱、サックス・フルート演奏。

『申し訳ない。御社をつぶしたのは私です』。こんなショッキングな題名の本が発刊された。現役の経営コンサルタントのカレン・フェラン氏が著した本(2014年3月初版、大和書房)である。元々、欧米系の経営コンサルタントのやり方に大きな疑念を持っていた私は、日本に出張した時にこの本を見つけ、半日で読み終えてしまった。

米国ではそもそも転職が頻繁に行われ、従業員の定着率が悪いため、社内給与モデルなどない。コンピュータープログラマーや経理職など職務によって給与水準は、市場の需給関係で決定される。また転職が激しいため、社内の人材開発など行われていない。
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