石井清史(いしい・きよし)
グアテマラ・カトリック大学留学後、外務省勤務。在コスタリカおよび在ボリビア日本大使館参事官、ブラジル・リオデジャネイロ広報文化センター所長などを歴任。中南米生活35年余。退職後の現在はエルサルバドルに在住。専門は存在論を中心とした哲学。40年来取り組む人生の課題は、仏教とキリスト教の比較研究、日本文化・東洋文化と西洋文化の全般的比較研究。
来年2月に大統領選挙を控えるエルサルバドル(以下、エルサル)では、国民の大半は行政能力のない元極左武装ゲリラ・ファラブンド・マルティ国民解放戦線(FMLN)政権に愛想をつかしている。外交筋や政治情勢分析筋の見方では、FMLNの大統領候補のマルティネス前外相が勝つ見込みはほとんどなく、悪くても決選投票に持ち込まれた場合、右派政党・民族主義共和同盟(ARENA)候補のカルロス・カジェハ氏(エルサル最大のスーパーマーケット創設者の孫でカジェハ企業グループン副社長)が勝利すると大半の国民が信じている。
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