山田厚史(やまだ・あつし)
ジャーナリスト。元朝日新聞編集委員。「ニュース屋台村」編集主幹。
米国の中央銀行・連邦準備制度理事会(FRB)が「いつ金利引き上げに動くか」がやたら注目されている。これだけ下げたのだから、もう上がるしかないのだが、その時期に関心が集中している。
利上げは今年6月ころ、と見られてきたが「まだ早い」とか「今年は無理だろう」などという意見もある。「もう利上げなんてできないよ」といった声さえある。
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ジャーナリスト。元朝日新聞編集委員。「ニュース屋台村」編集主幹。
米国の中央銀行・連邦準備制度理事会(FRB)が「いつ金利引き上げに動くか」がやたら注目されている。これだけ下げたのだから、もう上がるしかないのだが、その時期に関心が集中している。
利上げは今年6月ころ、と見られてきたが「まだ早い」とか「今年は無理だろう」などという意見もある。「もう利上げなんてできないよ」といった声さえある。
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ジャーナリスト。元朝日新聞編集委員。「ニュース屋台村」編集主幹。
アジアインフラ投資銀行(AIIB)。一般になじみのない国際金融機関のことが、今週は新聞・テレビで話題になった。日本が創設メンバーに入らない、というより米国と一緒に「阻止」の側に回っていたのに、仲間と思っていた英国やフランス、ドイツが参加へと回り、大勢が決まってしまった。
「世界の潮流が読めていない」「対米追従で失敗した」などと批判が上がるほど稚拙な外交があらわになったが、その陰でもう一つ中国の戦略機関が産声を上げた。「シルクロード基金」だ。
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ジャーナリスト。元朝日新聞編集委員。「ニュース屋台村」編集主幹。
「うりずん」と呼ばれる春の暖気が沖縄を包むこの季節。コバルトブルーがまぶしい大浦湾で、冷え冷えする光景が展開されている。米軍普天間(ふてんま)基地の移転先であるキャンプシュワブの沖合で、日本政府によるボーリング調査が始まった。
反対する住民がカヌーで接近する。海上保安庁の警備艇が出動し、追い散らす。ゲート前では反対派が居並ぶ警備員に詰め寄る。海で、陸で、逮捕者が出た。米兵は表に出てこない。基地拡張を巡り、争っているのは日本人、その多くが沖縄の人たちだ。
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ジャーナリスト。元朝日新聞編集委員。「ニュース屋台村」編集主幹。
戦艦「武蔵」は三菱重工長崎造船所で建造され、同型の「大和」と並び不沈戦艦と言われた。戦況が悪化した昭和19(1944)年、レイテ沖海戦に参加すべく出撃し10月24日、米軍機の猛攻を受け、シブヤン海で沈没した。
副長・加藤憲吉のメモによると、右舷(うげん)に8本、左舷に15本の魚雷が命中、爆弾直撃は17発とある。乗員3300人のうち約1000人が救助されたが、現地の部隊に編入されほとんどが戦死、日本に帰国できたのは56人だけだったという。
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ジャーナリスト。元朝日新聞編集委員。「ニュース屋台村」編集主幹。
『晋三よ!国滅ぼしたもうことなかれ~傘張り浪人決起する~』(エディスタ)という本を書いた衆議院議員の亀井静香さん(78)に会いに行った。晋三とは、安倍晋三首相である。
「俺の知っている晋三は確かに『美しい国』をつくりたかったはずだ。しかし、まったく逆の方向に進んでいる。いまの日本は本当に『美しい国』ではなくなりつつある」と嘆く。
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ジャーナリスト。元朝日新聞編集委員。「ニュース屋台村」編集主幹。
経済から国境を取り除き、共に豊かになることがユーロランドの理想だった。現実は国家間の貧富、国内の格差を拡大している。
人々に一体感がないまま経済統合が進んだことが新たな問題を生んだ。ギリシャはその象徴である。総選挙で第1党に躍り出た急進左翼連合政権は「債務削減」を求め、欧州連合(EU)と交渉を始めた。「ユーロ離脱も辞せず」。EU側から妥協を引き出そうと懸命だ。
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ジャーナリスト。元朝日新聞編集委員。「ニュース屋台村」編集主幹。
東京にも沖縄の店が増えてきた。グルクンのから揚げに箸をつけながら、友人が「民主党は、沖縄なんてね、まったく眼中にないんだ」と言い出した。携帯を手にしている。民主党代表選挙のニュースを見たらしい。党の立て直し、野党共闘、集団的自衛権を巡る意見の違い。そんなことが話題になっていた。
「党の立て直しを言うのならね、候補者さえ立てられない沖縄を、どう思ってるんだ」。4議席全てで競り勝った沖縄の野党共闘に参加さえできない民主党の不甲斐なさを嘆く。「集団自衛権を問題にする前に、沖縄の米軍基地の事態を見ろ。民主党は現実に苦しんでいる人が見えてない」と、お湯割りの泡盛をあおった。
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ジャーナリスト。元朝日新聞編集委員。「ニュース屋台村」編集主幹。
メディア界を騒然とさせた「朝日新聞の誤報騒ぎ」にひと区切りがついた。1月5日に朝日新聞は「信頼回復と再生のための行動計画」を発表、三つの誓いを立てた。
公正な姿勢で事実と向き合います
多様な言論を尊重します
課題の解決策をともに探ります
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ジャーナリスト。元朝日新聞編集委員。「ニュース屋台村」編集主幹。
与党圧勝となった解散・選挙に、もう一つの対立構造がある、という見方が盛んに流されている。首相VS財務省。改革派の首相が、守旧派増税勢力をねじ伏せた、という構図だ。後出しジャンケンのように喧伝(けんでん)される対立構造に、長期政権を狙う安倍体制の軸足が見えるようだ。
「安倍首相の解散の真の狙いが、消費税先延ばしに対する政府・自民党内の強い反対論を封じ込めることにあったのは明らかです」
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ジャーナリスト。元朝日新聞編集委員。「ニュース屋台村」編集主幹。
社長交代で出直しへと動き出した朝日新聞だが、「ジャーナリズムとして致命的な失敗を犯した」という自覚が新体制に希薄だ。慰安婦問題ではない。福島第一原発事故に絡む「吉田調書」報道だ。記事を取り消し、記者の処分を行ったことは間違いだった。
「間違えたのは、あの記事だったのでは」と思っている人は少なくないだろう。「所長命令に違反、原発撤退」という誤解を招きかねない見出しが付いていた。だが記事の内容に誤りがなかったことは、その後の調査で明らかになった。それがなぜ「記事を取り消すことが妥当」という第三者委員会(報道と人権員会=PRC)の結論になったのか。この過程ににじむ朝日新聞の組織的な弱さを克服しない限り、再生は本物にならない。
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