п»ї 採用後に発覚した学歴詐称 『実録!トラブルシューティング』第75回 | ニュース屋台村

採用後に発覚した学歴詐称
『実録!トラブルシューティング』第75回

2月 17日 2020年 経済

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東洋ビジネスサービス

1977年よりタイを拠点として、日本の政府機関の後方支援に携わる。現在は民間企業への支援も展開、日本とタイの懸け橋として両国の発展に貢献することを使命としている。

今回は、社員の学歴詐称に関するトラブルについてご紹介します。特に海外では、学歴の確認なども日本と比べて難しいこともあります。入社後にトラブルになるよりも、採用時の確認手続きが重要です。トラブルの概要は以下の通りです。

A社は大卒としてBさんを採用しましたが、大学をどうも卒業していないようです。Bさんからは採用面接時に成績証明書のコピーも添付した上で、大卒との申告があったのですが、会社が大学に真偽を問い合わせた結果、卒業していないことが判明しました。最終的には会社側が本人に学歴を確認したところ、詐称していたことがわかり、自主退社となりました。

このような虚偽申告が判明した際には、スムーズな解雇が出来るように採用面接時の提出書類、雇用契約書の内容確認が重要となります。学歴などを詐称した上で既に採用されていた社員が会社に損害を与えた場合、解雇しても当然問題ありません。

ただし例えば、詐称した人物が入社後の働きぶりの評価が高かった場合、会社としては対応に迷うところでしょう。しかしながら、他の従業員との公平性などの観点からも、詐称した社員は最終的に解雇、あるいは自主退社となる事例が多いようです。

こうした手間をなくすためにも、採用前の時点で、①提出書類の原本確認②可能であれば前の職場に確認する――ことなどが重要です。また、可能な限り、採用には人材紹介会社を利用し、その際に、学歴や資格について原本を確認したかどうかを人材紹介会社に改めて確認するのも大切です。

ほかにも、学歴だけでなく、TOEICなどの資格や収入証明書などでも似たような詐称事例があります。これらについても対策として、同様に原本を確認することをお勧めします。

何かお困りの際には、ぜひ弊社までお問い合わせ下さい。

2 responses so far

  • より:

    採用時に提出された履歴書に虚偽記載(2ヵ月前まで当社業務に関連する企業に勤務していたと記載があったものの、実際には2年前に退職(倒産)していた)があり、営業職として採用したものの、客先訪問は僅かで、4週の間に受注金額はゼロ、見積依頼件数もゼロ。
    営業日報に記載の訪問先の一部には、未訪問であることが確認済みです。
    営業職として採用後の不出来の根源は、すべて職歴の虚偽記載にあると考えます。
    「学歴などを詐称した上で既に採用されていた社員が会社に損害を与えた場合、解雇しても当然問題ありません。」とありますが、このような職歴詐称の場合は
    如何ですか。

    • 林様。ご質問について、東洋ビジネスサービスさんからいただいた回答は以下の通りです。参考になさってください(ニュース屋台村編集委員会)

      学歴の詐称については、オフィシャルな証拠を提示することができますが、前職での仕事ぶりを客観的に証明することは難しいため、解雇に持ち込むことは難しいと思います。

      2年前に倒産していた会社に2か月前まで勤務していたという記述は確かに間違っていますが、悪意を持って記入したものなのか、間違えて記入したのかを証明することはできません。

      また、採用の際には、相手側が出した書類のみで判断したわけではなく、面接も行われたかと思います。今後は面接の際に、気になる点を逐一確認されることをお勧めします。そして、職務記述書を明確に作成し、KPI(重要業績評価指標)を設定するなど、より分かりやすい管理をされるようお勧めいたします。(了)

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