山口行治(やまぐち・ゆきはる)
株式会社エルデータサイエンス代表取締役。中学時代から西洋哲学と現代美術にはまり、テニス部の活動を楽しんだ。冒険的なエッジを好むけれども、居心地の良いニッチの発見もそれなりに得意とする。趣味は農作業。日本科学技術ジャーナリスト会議会員。
入院の手続きだった。名前の次にチェックボックスがあった。「同じ名前を使いますか。」意味が分からなかったけどチェックしてみた。初代:と名前の前に表示された。歌舞伎役者なら3代目:とか表示されるのかと思い、そのままにしておいた。名前の後に遺伝子記号が並び、不都合な部分がハイライトされていた。
肝臓の移植手術だった。新米の医師が肝臓のかけらを局所麻酔で移植していた。新米の医師は1週間後の結果に驚いた。肝臓が再生し始めていた。1カ月後には完治していた。肝臓のかけらは私自身のもので、体外でウイルス治療されたものだった。ウイルス治療したネズミの臓器を別のネズミが食べると、手術をしなくても病気が治る研究も始まっているらしい。
どのくらいの時間がたったのだろうか。私には8代目までいるらしい。病気になっても、私自身の臓器をやりくりするので、入院すら不必要になった。それにしても、なぜチェックボックスがあったのだろうか。チェックボックスにチェックしたとき、私は記号になっていたのだ。そう気が付いた時に目が覚めた。
この夢の話をしたら、友人は真剣に書きとめていた。別の友人は、この夢の話はしないほうがよいといった。以前に、私が夢の話をしたら、正夢になったというのだ。私はそのような記憶は全くなかった。家に帰ろうと思い、巨大な駐車場で車を探していたら、車の列が遺伝子記号となり、不都合な部分がハイライトされていた。津波が来るかもしれないというので途方に暮れていたら、夢から目覚めた。夢の中の夢のはなしだった。私の夢は再帰的な記号になっていたのだ。
WHAT^(ホワット・ハットと読んでください)は、何か気になることを、気の向くままに、イメージと文章にしてみます。
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